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「死の予言」を打ち砕け!

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「死の予言」を打ち砕け!

リアクション

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汝、御神楽 陽太(みかぐら・ようた)は、
妻の御神楽 環菜(みかぐら・かんな)とともに乗った鉄道がジャックされ、
妻の命と引き換えに、無抵抗を要求されて、殺されるであろう。
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御神楽 陽太(みかぐら・ようた)は、
妻である御神楽 環菜(みかぐら・かんな)の安全を守るため、
彼女を残して死なないために、
パートナーに死の予言を打ち明けた。

「話はわかりましたわ」
エリシア・ボック(えりしあ・ぼっく)が、
決意の表情で言った。
「わたくしに考えがあります。
必ず、二人を守ってみせますわ。
ですから、わたくしの指示に従ってくださいね」

陽太は、エリシアにうなずき、
環菜にも、エリシアに従うように言った。
「何もせずに見てるって言うのは好みじゃないけど……。
陽太をむざむざ殺されたくはないし。
まあ、しかたないわね」
「環菜……」
自分のことを思ってくれているのがわかり、感激する陽太に、
環菜が釘を刺した。
「まだ、安心するのは早いわよ。
油断して殺されたりしたら承知しないから。
あなたは、一生、私の隣にいるって決まってるんだから」
「ええ、俺は、一生、環菜のことを守りぬきます!」
陽太は、強く環菜の手を握った。



「じゃじゃーん!
「コピ子ちゃん」と「コピ男くん」だよ!」
ノーン・クリスタリア(のーん・くりすたりあ)の用意した
コピー人形により、夫婦の替え玉が作られる。

そして、
エリシアは、
封印呪縛によって、封印の魔石へと、
環菜と陽太を封印することにする。

「環菜……きっと、これで守ってもらえるはずです!」
先に封印の魔石に封じられた妻に話しかけながら、
陽太も、封印されたのだった。

列車の客席で、
御神楽 舞花(みかぐら・まいか)は、
「コピ子ちゃん」こと、環菜人形と談笑するフリをする。
ノーンにより、式神の術で動かされ、環菜の替え玉の準備は整っていた。
遠くから見れば、不自然には見えないはずだった。


また、舞花は、
従者の特戦隊とメイドロボと車掌を車内に配置し、
敵襲に備えてある。

(……来ましたね!)
敵の襲撃に、わざと偽物の環菜を人質に取らせ、
舞花は全員に通信アラームで知らせる。
それと同時に、自らも犯人に銃撃を浴びせる。

「馬鹿な! 抵抗すると、こいつの命は……!?」
テロリストがうろたえるが、
ノーンやエリシアも、一斉に攻撃する。
「悪いことをする子はお仕置きだよ!」
「甘く見ないでほしいですわ。
思い通りになどさせませんわよ」

周到な準備に、テロリストたちは、何が起こっているか把握する前に、
一気に制圧されたのだった。



「環菜、よかったです、本当によかった……!」
環菜を抱きしめる陽太に、
環菜は頬を染めながら言う。
「こんなとこで抱きつかないの! 皆、見てるでしょ。
……あと、よかったのは私じゃなくて、陽太の方よ」

「エリシア、ノーン、舞花、皆、本当に、本当に、ありがとう……!」
「別に、たいしたことではありませんわ。
わたくしの手腕にかかれば、この程度のこと」
「よかったね、おにーちゃん!
さっき、おねーちゃんもよかったねって!」
「ちょっと、ノーン!?」
パートナー達の様子を見て、舞花も笑う。
「ふふ。今回の事件を防がなければ、
私の存在も消失するかもしれませんでしたから。
本当によかったです。
だって、お二人には、これから……」

「あ……」
子孫である舞花の言葉に、陽太が顔を赤らめる。
「ば、馬鹿ッ!」
環菜も真っ赤になって、陽太の背中をバシバシと叩く。

そう、二人には、まだ見ぬ幸せな未来が待っているはずなのだから。