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パラくる!!

リアクション公開中!

パラくる!!
パラくる!! パラくる!! パラくる!! パラくる!!

リアクション

ところ変わって。現在の百合園女学院。

ロザリンド・セリナ(ろざりんど・せりな)は、
カメラに向かって言う。
「ここは、百合園女学院校長室。
言わずと知れた百合園女学院最美人、
桜井 静香(さくらい・しずか)校長が執務をしたりする所です」

「ロザリンドさん、あの、僕、そんな……。
もっと綺麗な人たくさんいるよ!」
「たとえば?
そんな人、私、会ったことありませんよ」
「ええと、ほら、ロザリンドさんのほうが綺麗だと思うし」
「えっ、そ、そんな。
静香さんに比べると私なんて……」
「ううん、そんなことないよ!」

「……」
「……」
理子とジークリンデの視線を感じ、
静香は赤面して、ロザリンドは咳払いした。

「コホン。
ここでは、本当に様々な事がありました。
静香さんとラズィーヤさんとで行事や企画の段取りが行われたり。
突発的な事件で百合園生へのお仕事の依頼とか、その報告とか。
訪ねてみると静香さんがラズィーヤさんに色々着せられていたり。
一時は事件で静香さんも、最近ではラズィーヤさんも不在の時がありました。
百合園生のために将来の事を思って悩んだり考えたりしていた場所、
それが百合園女学院校長室なのです」

「うん、ラズィーヤさんが戻ってきてくれて、本当によかったね」
先日の事件のことを思い出し、
ラズィーヤ・ヴァイシャリー(らずぃーや・う゛ぁいしゃりー)の無事を改めて喜びつつ、
静香は言った。
「僕たちが頑張れたのも、百合園の皆がいつも支えてくれたおかげだよ。
おかげで少しずつ、校長らしいことも学べたんだと思うな。
だからありがとう」
「静香さん……なんて謙虚な。
あの時は、あんなに激しかったのに……」
「え、ロザリンドさん?」
静香は、ロザリンドの発言に不穏なものを感じて突っ込むが。

「あの日、この校長室で2人きりになった私たちは。
夕日の照らされる中、
静香さんが、私を壁際に追い詰めて、壁ドン! と。
そして、そのまま、私に、やさしく愛をささやいて。
ゆっくりと、暗くなった室内で、私たちは……」
「ちょ!?
ロザリンドさん!?
テレビで何言ってるの!?」
「私たちは、お互いのぬくもりを感じつつ、
お互いの存在を強く感じながら、激しく求めあったのです……!」
「ねつ造! ねつ造だから!
この話はフィクションです!」

ロザリンドの発言に、静香が顔を真っ赤にして叫ぶ。

「おのれ、リア充ども!
キャッキャウフフが許されると思ったか!」
そこに、マントをなびかせ、乱入するは変熊 仮面(へんくま・かめん)

「プロフェッサーも静香たんにあんなことやこんなことしたいよ!
イッツ・ポシブル!」

さらには、プロフェッサー・ポシブルも乱入してくる。

「こんなこともあろうかと、パワードスーツを用意していました!
キシャーッ!
静香さんに危害を加えるものは許しません!」
ロザリンドは、一瞬にしてパワードスーツを装着した。

「がふおあっ!」
「イッツ・ポシブル!?」

変熊とポシブルをぶっ飛ばしたロザリンドに、
通りすがりのコメンテーターとして登場した、
ルカルカ・ルー(るかるか・るー)
金元 ななな(かねもと・ななな)が質問する。

「今のお気持ちはどう?」
「リア充っぷりすごかったね!」
ルカルカとなななに言われ、ロザリンドはうなずく。
「はい、私と静香さんは愛で結ばれていますから!」

「さあ、静香校長も! せっかくのテレビですよ!」
ロザリンドが静香を、画面の中央にすえる。
「う、うん。
なんだか圧倒されちゃったけど。
僕のこと、いつも守ってくれてありがとう」
静香の笑顔で、ロザリンドは感激する。

「静香さん!
私、静香さんのためなら、文字通り、たとえ、火の中、水の中です!」
「ちょ、ロザリンドさん、パワードスーツのまま抱きしめないで!?」
「あ、失礼しました。
後で、パワードスーツ脱いで抱きしめますので!」
「ロザリンドさんってば……!」
静香が赤くなっている横で、
ロザリンドは、くるっと視聴者に向き直る。

「このように、かよわい私にも、
パワードスーツのおかげで、愛する人を守ることができます!
1人1台パワードスーツ!
四季折々やTPOに合わせてお出かけ用やカジュアルなど、
様々なパワードスーツをよろしくお願いします!
キシャーッ!」

そのまま、パワードスーツのCMが流れ、
なし崩しにドタバタはごまかされるのであった。