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ラスボスはメイドさん!?

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ラスボスはメイドさん!?

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エンディング
「お帰りなさいませ。お待ちしておりましたわ!」
 まゆみたちが洞窟を出ると、一面にレジャーシートとお茶セットが用意され、打ち上げの準備がすっかり整っていた!
「さ、休んでくださいませ」
 この打ち上げを、中心となって準備したのは、洞窟入り口でまゆみを見送った詩織だった。
「詩織様、これは……」
「せっかくみんなでお出かけしたのですから、最後は一緒にお弁当でも食べたいじゃありませんか」
 会場の真ん中には、人数分ちゃんとあるであろう大量のお弁当が準備されていた。
「まさか、勇者様に買って貰えなかったお弁当が役に立つなんてね!」
 会場にあるお弁当のほとんどは、二軒目の道具屋役だった瑠菜の手作りだ。
「わあ、とってもおいしそう!」
 お弁当の蓋を開けたともが、目をきらきらさせて叫んだ!
「さすがにこの人数だから、少しだけ数が足りなかったけど……」
「俺が多めに作って来ていましたからね。それも並べさせてもらいました」
 刀真が、大きめのお弁当箱を指さして言った。
「これは刀真様がお作りになったのですね」
 ことのはが、ぱかっとお弁当箱の蓋を開けた。
 ふんわりといい色のだし巻き卵や、ひとくちサイズに切ってある鶏の唐揚げ、数種類のおにぎりなど、大人数で囲んで食べることが出来る工夫が施されたお弁当だ。
「素敵ですわ!」
 ことのはは、思わずつまみ食いをしようと指を伸ばす。
「まだ手を洗っていないですタイ!」
 パシッ! その手をゆずきに止められた。
「さあ、お茶をいれますので、皆様は座ってお休みになってください」
 玲が、メイドたちをレジャーシートに座らせた。
「んー、少しお手伝いしますよ。あたしたちもメイドですもん!」
 みりが動き足りなそうな顔をしている。
「ふふ。それがしもメイド修行中の身ですから、本来でしたらぴなふぉあメイドさんたちの技術を見たいのですけどね。今日はお疲れでしょうから、また店に行きます」
 玲は、最後まで頑張ったメイドや仲間たちのために、丁寧にお茶をいれた。

「まゆみお姉様、お疲れ様でした!」
 まゆみの分もお茶のカップを持った珠樹が、まゆみの隣に座った。
「珠樹様も、お疲れ様でした。ああ、あと膝の怪我も治してくださって、ありがとうございました」
「我のことはタマと呼んでください!」
 そう言いながら珠樹が差し出したお茶を、まゆみは美味しそうにひとくち飲んだ。
「お姉様。ひとつ質問をしてもよろしいですか?」
「ええ、どうぞ」
「メイドとして生きる信念って……何かお持ちですか?」
 珠樹の質問に、まゆみはちょっとだけ考える時間をおいて、答えた。
「ご主人様が喜ぶことをする。それだけです。ああ、それから……」
 まゆみはぽんっと手を打った。
「仲間を信じることが何より大事だということも今回、私の信念に加わりました。これは、勇者としての信念かもしれませんけどね。うふふふ……」

 隣のシートでは、モンスターを演じたともやみりを囲んでのトークが盛り上がっていた。
「正直、モンスターやってみてどうだった? 楽しかった?」
 レキが、ともにそう質問した。
「んふ。正直、このままモンスターになっちゃいたいと思いましたよ!」
 にっこりと笑ってともが答える。
「ええええ! だ、だめだよぅ。ともちゃんはメイドさんに戻らなくちゃ!」
「……考えておきますっ!」
 あはははは! おどけるともと、本気で焦るレキに、周りからは大きな笑いが起こった。

「盛り上がってるな。打ち上げ計画は大成功ってとこか」
 詩織の打ち上げ計画に賛同し、セッティングを手伝った亮司が、詩織の肩をぽんと叩いて話しかけた。
「打ち上げを準備するメンバーも頑張りましたけど……でも、この打ち上げの成功は、全員が無事でなくては盛り上がりませんでしたわ」
 詩織は、楽しそうにしている人々の顔を見回し、嬉しそうに言った。
「ああ、確かにそうだな。ま、いろいろ大変だったが、俺も参加してよかったぜ」
 うーん! と、亮司は大きく伸びをした。

「みんな、目線はこっちだ! ああ、一番右端のシートの人! ちょっと切れちゃうから中に入って!」
 隼人が、カメラのセルフタイマーを操作した。
「全員で記念撮影だ。いい顔してくれよな!」
 ジーーー。
 セルフタイマーが動き出した。
「はい、チーズ!」
 カシャアッ!
 ぴなふぉあファンと、ぴなメイドたちに、またひとつかけがえのない思い出が生まれた。

「勇者はおしまい! 明日から、また私はメイドですわ!」
 まゆみが、この冒険を盛り上げてくれた全員に、心から叫んだ。

「みなさん、本当に本当にありがとう! この冒険は、一生の宝物ですわ!」

担当マスターより

▼担当マスター

岩崎紘子

▼マスターコメント

 皆様、お疲れ様でした!
 今回のシナリオを担当させていただきました、マスターの岩崎です。
 まずは皆様のご参加と、素晴らしいアクションの数々に心から感謝します。
 こういうのがあるかな……と、ある程度予想をしておりましたが、その予想をいい意味で裏切ってくれる、おもしろいアクションがたっくさんありました!
 実在するメイドカフェ・ぴなふぉあとのタイアップ。二本続けてお届けすることができたのですが、お楽しみいただけましたでしょうか。
 もしもまだ、まゆみちゃんたちと喋り足りないことがある……! そう思われる方はぜひ、本物のまゆみちゃんたちに会いに行ってみて下さいね。
 もちろん、岩崎をもっとイジりたいという希少な方がいらっしゃいましたら、個人ブログや次のシナリオで、またかまってやってください。かまわれて伸びる子です。

ああ、大事なお知らせを忘れておりました。
今回の冒険に参加してくださった全員に『ぴなふぉあメンバーズカードC』というスペシャルなアイテムを付与させていただきましたので、ご確認ください。
持っているとちょっとだけいいことがある……かもしれない、魔法の会員証。
今回のみの配布です。旅の思い出に、大切にしてくださいね。

 それではまた、別のシナリオでお会いしましょう。
 ありがとうございました!