リアクション
『 』
夢を見ていた。
それは在りし日の夢。
そこは戦場だった。
人と人が殺し合う場所。だけど、自分は不思議とそうは思わなかった。
互いが譲れない信念のために戦う。そういう場所に見えた。
自分はいつも背中を追っていた。
特に二人の背中を。
それを見つめるのは一人の少女。
自分自身の幼いときの姿だ。
だけどこの日の夢は違った。
その二人が、自分に別れを告げ、遠くへ行ってしまう。
叫ぶ。
行かないでと。
一人にしないでと。
――大丈夫。
そんな声が聞こえた。
優しい、女の人の声だった。
だけど、必死になって止める。
「――――!」
その名を叫んだところで、目が覚めた。
「どうしたんだ? 随分うなされてたようだけど?」
自分の担当の医師が問うてくる。
「ううん、何でもありません」
そこへ、別の医師が入ってきて、何事かを告げる。
「君にとって嬉しい知らせがある。退院だよ。おめでとう」
身体自体はもう治っていたが、「念のため」ということで、ずっと検査を受けていた。
「それと、伝言を預かってる」
え、と声を漏らした。
『もう、お前は自由だ』
その言葉が何を意味しているのかが分かった。
そして夢の内容を思い出す。
まさか――
「グエナさん……エヴァン兄さん……」
聖戦のオラトリオ 第二部へ続く
お待たせいたしました。
始めに、公開予定日に間に合わずに大変申し訳ございません。
言い訳はありません、「間に合わなかった」という結果がここにある、それだけです。本当にごめんなさい。
天御柱学院キャンペーンシナリオ第一部、「聖戦のオラトリオ〜覚醒〜」ついに完結です。むしろ、この第一部でタイトルのオラトリオ分を消化してしまった感がありますが。
そして相変わらず長いです、最終回クオリティ発揮です(文章量的な意味で)
言いたいことは色々ありますが、なんだかマスターがいろいろ言うのもあれなので、天学キャンペーンのテーマだとか根底にあるものは、参加された方、読んで下さった方の想像にお任せ致します。
「覚醒」ということでしたが、結構地味かもしれません。しかし、真の力は目覚めました。
第二部では第一部とは異なる色合いで物語が展開していきますが、お付き合い下さればと思います。
それでは(遅刻してることもあるので)この辺で。
ご参加ありがとうございました!
P.S 今回ほとんど個別や称号書けてません。重ね重ね申し訳ありません。
私信等ありがとうございます、大変執筆の励みとなっております。