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全学連『総蜂起!強制退学実力阻止闘争』

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全学連『総蜂起!強制退学実力阻止闘争』

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 大衆団交勝利、の一報は籠城戦を続けるサークル棟内の戦士たちにもたちまち知るところとなった。朗報がもたらされるやいなや、彼らは皆声をあげて喜びあった。
 そして立てこもっていた学生たちはヘルメットを脱ぎ、バリケードを越えて大講堂から出てきたばかりの仲間のところへと走っていく。
 そんな様子を茜は屋上から見守っていた。
「茜さん、おめでとうございます♪」
 綾乃がその横に並ぶ。が、憮然とした茜の表情に戸惑いを覚える。
「茜……さん?」
「……おかしいよ。なにか」
「そうですね。こんなおかしなハッピーエンドは見たことがありません」
「戦部さん……」
 綾乃が振り返ると、いつの間にか屋上には戦部も姿を現していた。
「私たち、決して勝ってない」
「でも戦いは終わりました。今戦えと言っても戦う兵はいません。戦いは終わってしまったんです」
 見下ろすと、ようやくたどり着いた寒極院 ハツネの青少年健全育成装甲突撃軍のゴーレム3体が、正門前のバリケードを撤去し始めていた。ハツネはこの場には姿を見せていないようだ。
「さて、おふたりはどうされるおつもりです? 私は仕事が済んだら帰還しますが……」
「わたしは残る。例えひとりでも抵抗を続ける。ありがとうね、同志戦部。いろいろありがと」
 茜は戦部を振り返るとにっと笑った。
「私、みんなに知らせてくる!」
 綾乃は大急ぎで階段を降りていった。戦部は苦笑しながら、
「では、私にも何かご命令を、同志?」
「え、帰るんでしょ?」
「飼い主がよしと言うまでウォードッグは待つものです」
「あはっ。……よろしい同志戦部、至急命令、お弁当3人前。お腹へったし、何か食べよ?」
「サー、イェッサー」
 戦部も綾乃の後を追っていった。