空京

校長室

終焉の絆 第二回

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終焉の絆 第二回
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シャンバラ宮殿の防衛 1

ロザリンド・セリナ(ろざりんど・せりな)は、
シャンバラ宮殿防衛のため、図面や地形を確認し、
防衛しやすい場所へ避難してきている一般人が集まるようにするなど、
相談を行っていた。
「ロザリー、まだ戦いに行かないのー?」
「もう少し待っていてくださいね」
テレサ・エーメンス(てれさ・えーめんす)が難しい話はわからないからと、
すみっこで寂しそうにしている。

宮殿防衛の指揮をしている人と話をする中、
ロザリンドは、桜井 静香(さくらい・しずか)に言う。
「静香さん、日本の童謡や、優しい歌を歌えますか?
多分、ここに避難された人は不安になっていると思うのです。
そういった人達をリラックスさせるのも大切かなと。
お願いできますでしょうか?」
静香はうなずいた。
「うん、さっき、ネフェルティティ女王に
皆が子守歌を歌っているのを聞いたとき、
僕も優しい気持ちになってきたんだ。
赤ちゃんだけじゃなく、皆も不安だよね。
リラックスしてもらえるよう頑張るよ」
「はい。静香さんなら安心してお任せできます」
「ロザリンドさんも。
戦い、気をつけてね」
「ええ、静香さんも頑張ってくださいね」

「よっしゃ、いよいよ、戦いやね!
気合い入れて、片っ端からぶっ飛ばすでー!」
テレサが腕まくりして気合いを入れる。
ロザリンドとテレサは、シャンバラ宮殿の外へと出た。

「ここは通しません。
けっして!」
ロザリンドは、サクロサンクトにより、シャンバラ宮殿防衛を行う。

「戦略の基本は根回しにあり、だったよね?」
ミルディア・ディスティン(みるでぃあ・でぃすてぃん)も、
パートナーの和泉 真奈(いずみ・まな)の、
根回しや防衛計画と、ミルディア自身の情報攪乱で、敵の攪乱を狙う。

「計画は万全ですわ♪
空京ですし、わたくしたちには、戦いやすい環境ですわね」
真奈は、ユビキタスで情報を集め、
グランツ教信者や、モンスターの状況を確認する。

「おそらくですが、ネフェルティティ女王の結界のおかげで、
通常よりも、敵が弱くなっているという情報を得ていますわ」
「そっか。じゃあ、後は蹴散らすだけだね!
数が多いのが難点だけど、長時間の戦いには慣れてるし!」
真奈にミルディアはうなずき、
全力で敵の相手をする。

「ここは誰も通さないぜ!」
ミューレリア・ラングウェイ(みゅーれりあ・らんぐうぇい)は、
世界を、そして、大切な人たちを守る決意を胸に、
グランツ教信者たちと、モンスターの群れを前に躍り出る。

リリウム・ホワイト(りりうむ・ほわいと)と一緒に作ったバリケードを利用し、
怯懦のカーマインを手に、ミューレリアは、
魔弾の射手やクロスファイアで攻撃する。

「ボクだって百合園の生徒。シャンバラ宮殿はボク達が守るんです!」
フラワシを使い、リリウムが敵の死角を狙って攻撃する。

「ったく、わらわらと。多すぎるっつーの!
一匹ずつはたいしたことないけど、
いい加減、嫌になってくるぜ!」
ミューレリアは、そう、毒づきつつ、
敵の指揮官とおぼしきグランツ教信者と、その取り巻きのモンスターに銃を向ける。
「とっておきをくれてやるぜ! 唸れ、タルタロス!」
大魔弾『タルタロス』を発射して、一気に攻撃する。
さらに、リリウムがフラワシで援護を行う。

指揮官が吹き飛ばされた敵陣に、
ミューレリアがさらに弾丸を叩き込む。

「リリー、深追いせずに、こっちの防衛の有利さを活かすぜ!」
「はい、このまま、戦線を維持します!」
ミューレリアにリリウムがうなずいた。

「その程度の相手なら今までいくらでもいたよ!」
ミルディアも、敵の攻撃を受け止めつつ、反撃を食らわせる。

こうして、百合園生達が、防衛に奮戦する中。

牛皮消 アルコリア(いけま・あるこりあ)
シーマ・スプレイグ(しーま・すぷれいぐ)は、
ユニオンリングで合体して、
空中から敵の様子を見張っていた。

「ボクも自信ないよ?
だが、敵は殺す、慈悲はない」
「何言ってるんですか、アルコリアさん?」
「静香校長を真似すればカワイイって聞いたので」
地上からロザリンドに突っ込まれつつ、
アルコリア=シーマは、敵陣へと飛翔する。

「くらっぷ・ゆあ・はんず! ふふー」
両手を鳴らして、震天駭地を使い、敵を転ばせる。

「いたいけな市民のみなさんを傷つける外道はどちらですかー?」
試作型巡航機晶槍を放ち、
一般人を襲おうとするモンスターを狙い撃つ。
「巡航機晶槍オンライン……天から降り注ぎ、地を這い敵を穿ち、吹きとばせ!」

上空から2本、地上を這うように2本。
槍がモンスターに突き刺さる。

「普通の人を安心させるとか、ボクも自信ないよ?」
アルコリア=シーマはそんなことを言いつつ、戦い続ける。

予想外な反撃に、グランツ教信者たちは驚いた様子だった。