空京

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終焉の絆 第二回

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終焉の絆 第二回
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シャンバラ宮殿の防衛 4

そのころ、再び、宮殿の外では。

(宮殿に避難している市民や、
ネフェルティティ様をあやしている理子さん達の為にも、
迫りくる敵を圧しとどめなければ)
酒杜 陽一(さかもり・よういち)が、
ソード・オブ・リコの巨大光剣をふりまわして、敵のモンスターをなぎ倒していた。
奇抜な戦術でなく、あえて、真っ向勝負をする。
その方が、今回のように、それほど強くはないが、
大群の敵を相手にするには向いているといえた。

「陽一、後ろから来るぞ!」
フリーレ・ヴァイスリート(ふりーれ・ばいすりーと)が、
パートナーの死角を守るべく、
召喚獣:バハムートで攻撃する。

モンスターの群れが一気に倒されていく。

(理子さん達が、頑張ってくれているおかげで、
ネフェルティティ様の結界の維持ができ、
俺たちが戦いに専念できるんだ)
陽一はそのことに感謝しつつ、
さらにソード・オブ・リコを振るった。

清泉 北都(いずみ・ほくと)は、宮殿用飛行翼で飛行し、
ホワイトアウトで、飛んでくるモンスターに向かって、攻撃する。
パートナーのクナイ・アヤシ(くない・あやし)も、
レッサーワイバーンで空を飛び、
魔剣ディルヴィングの煉獄斬で敵を薙ぎ払う。
「皆、動きが鈍くなっている、いまのうちに!」

北都が、地上にいる仲間に声をかける。
何匹か、羽を凍らされたモンスターが落下していったのだった。

「ああ、モンスターの皆さんには、須らく静かな死を」
久途 侘助(くず・わびすけ)がうなずき、
香住 火藍(かすみ・からん)とともに、迎え撃つ。

侘助は、落ちてきたモンスターに、
二刀の構えで真空斬りを放つ。

「宮殿を守らなければいけないんですよ、さぁ掃除の時間です」
火藍も、パートナーをフォローしつつ、
ブラインドナイブスでとどめを刺す。

「静かに戦うのってなかなか難しいですね」
「でも、赤ちゃんに罪はないからな。
できる限り静かに戦うぞ」
「侘助さんも大声出さないようにしてくださいよ?」
「わかってるよ。なるべく、静かに、な」

「そこっ!」
空中から、アルテミスボウで狙いをつけた、
北都の一撃が、
黒崎 天音(くろさき・あまね)に近づいていたモンスターを射ぬく。

「助かったよ。ありがとう」
天音は、両手の絶空を一閃すると、
目の前の敵を斬り、
さらに、その先の敵へと斬りこむ。

影に潜むものの背に乗って、
天音はグランツ教の信者を探す。
「モンスターは操っている指揮官がいるはずだからね。
そのグランツ教信者を倒せば、有利になるだろう」

北都は、地上を攻撃している隙に、近づいてきていた敵に、
百獣拳を食らわせる。
「遠距離支援だけじゃないんだよ」

クナイも、空飛ぶモンスターの攻撃を、
ブレイドガードで防いだり、
龍鱗化を行った腕で受け流す。

「決まると確信した攻撃を避けられた時ほど隙ができるものです。
お気をつけなさい」
「わかってるよ」
クナイに言われ、北都はうなずく。

ハイドシーカーと銃型HC弐式の熱探知で、
敵を探していた、ブルーズ・アッシュワース(ぶるーず・あっしゅわーす)は、
グランツ教信者の所在を感知する。

「このまま大人しくしてもらおう」
エンド・オブ・ウォーズで目を合わせると、
ブルーズは、敵の指揮官を無力化した。

「さあ、君たちもお帰り」
天音の適者生存により、
操る者のいなくなったモンスターの一部が逃げ出していく。

「思ったよりも歯ごたえがなかったが、
これはネフェルティティ女王の力によるものだろうか」
「そのようだね。
こうして有利に戦えるということは、
ネフェルティティ女王がきちんと守られていることだから、
そういう意味でも安心できるかな」
ブルーズに、天音はうなずいた。

「これで、このあたりは静かになったかな?」
侘助が、周囲を見渡してつぶやく。

ネフェルティティの結界が効いていることで、
契約者たちは、有利に戦いを進めていった。