空京

校長室

終焉の絆 第二回

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終焉の絆 第二回
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シャンバラ宮殿の防衛 5

宮殿の窓磨きのバイトをしていた、
次百 姫星(つぐもも・きらら)と、
パートナーのバシリス・ガノレーダ(ばしりす・がのれーだ)だが、
戦闘に巻き込まれ、そのまま戦っていた。

「グランツ教、もはやただのテロ組織と化したようですね。
そんな良からぬ輩はこの先には一歩も通しませんよ!」
姫星は、グランツ教信者たちに向かって叫ぶ。

「ファイヤー!」
火術での牽制とともに、
龍鱗化と女王の楯で防御を固め、
バーストダッシュで突っ込んでいく。

「あなた達に正義はありません……これで終わりです!
チェストォォーー!!」
破邪の刃で攻撃し、思わぬ猛攻に怯んだグランツ教信者を姫星はぶっ飛ばす。

「グランツ教、コイツ等はもう只の悪党ヨ……全部、蹴り飛ばしてやるネ!」
バシリスも、
風に乗りて歩む者でモンスターの群れに近づき、
滅びの角笛を吹く。
そして、バーストダッシュで飛び降りて、一気に蹴りを叩き込む。
「お前達の悪事もここまで、
バシリスの足技でノックアウトするネ! シュートッ!!」

「宮殿の窓磨きをやめさせられるわけにはいきません。
ジークリンデ様のかわりにきちんと終わらせます☆」
騎沙良 詩穂(きさら・しほ)が、宣言する。
「このままでは、仕事を途中で放棄することになってしまうから!
それに、ジークリンデ様の収入が……給仕の家系の誇りにかけて!
この詩穂が、必ず、窓磨きを完遂させます!」

「何を言っているんだ、あいつは!?」
グランツ教信者が、
詩穂の謎の情熱に呆然とする。

「新聞紙も立派な掃除の道具になるんだよ!」
ダスター・オブ・プリンセスでガラスを傷つけないよう注意しつつ、
詩穂は、窓をピカピカにしていく。

「窓がピカピカに輝いていますね。
さすが、一流の給仕の詩穂様」
セルフィーナ・クロスフィールド(せるふぃーな・くろすふぃーるど)が、
詩穂と一緒に、シャンバラ宮殿の窓を利用して、
メイプルスペクトルを使う。

また、実践的錯覚で敵の攪乱を行いながら、
いきなり死角から奇術師のステッキを突き出す。

「これがコンジュラーの戦いです。
というか、お掃除です。
シャンバラ宮殿と中にいるネフェルティティ様たちを害そうとする方には、
お引き取りいただきます」
セルフィーナの攻撃で、グランツ教信者たちは、
なにがなんだかわからないままに倒されていった。

「よし、又吉親分!
敵は目がくらんでいるようです!」
又吉の子分、黒ネコのタンゴに着ぐるみを着て変身した、
国頭 武尊(くにがみ・たける)は、
パートナーの【C級四天王】猫井 又吉(ねこい・またきち)に向かって叫ぶ。

「雑魚が。パラ実C級四天王の又吉様が片っ端から蹴散らしてやる!!」
怪獣化で巨大怪獣になった又吉は、
名乗りを上げて、
光輝く宮殿の窓の隣から突然現れる。

ちょうど、光が放たれたおかげで、
又吉がいきなりあらわれたかのような演出にもなっていた。

「侠客としての俺の力、見せてやるぜ」

三毛猫の巨大ゆる族、又吉が、
身体に合わせて伸ばした如意棒を振り回し、モンスターを蹴散らす。

ポータラカUFOに乗り、
ロングハンドで空中の敵をつかんで投げたりして、
黒ネコのタンゴこと、武尊は、又吉が死角から攻撃されないようにする。

「うおおおおおおおおおおおっ!
なめんじゃねえぞおおおおおおおおおおっ!」

巨大不良三毛猫大怪獣VSモンスター軍団の状況となり、
さらには、マレフィキウムで、又吉がどんどんパワーアップしていく。

その姿は、一般の市民たちが動画に取ったりして記録され、
のちにネットにアップされたりした。

一般市民を大きく勇気づけ、戦いに貢献したことが認められ、
のちに、又吉は、B級四天王へと昇格することになったのだった。



一方、シャンバラ宮殿の避難所では、
渋井 誠治(しぶい・せいじ)により、ラーメンの屋台が開かれていた。

「皆、暖かいものを食べて、元気を出してくれ!」
誠治のラーメンの匂いに誘われ、屋台の周りには人々が集まってきていた。

誠治は、てきぱきとラーメンを作り、次々に避難して来た人に提供していく。
「はい、お待ち!
美味い物を食えば、気力と笑顔が回復するからな!」

「腹が減っては戦はできぬ!
さあ、ニンニクラーメンを食って、疲労回復して頑張ってくれ!」
誠治は、契約者にも、ラーメンを振舞う。

パートナーの
ヒルデガルト・シュナーベル(ひるでがると・しゅなーべる)は、
接客と皿洗いを担当しつつ、
避難してきている人たちの話を聞く。
「そう。大変だったわね。でも、もう、大丈夫よ」
ヒルデガルトは自分にできる限りの笑顔で、人々を労う。

「え、怪獣がモンスターと戦っている?
三毛猫の怪獣?」
外での状況を、契約者たちにも聞き、ヒルデガルトは目を丸くする。

「そうね、きっと、近いうちに戦いは終わると思うわ。
そうすれば、家にも帰れると思うから……。
もう少しだけ、頑張ってね」
避難して来ている人々に安心させるように言い、
ヒルデガルトは、屋台の運営を手伝い続けるのだった。

誠治の屋台のおかげで、
避難してきていた人たちも、契約者たちも、元気を取り戻していった。