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少年探偵の失敗

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少年探偵の失敗

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50. 三日目 観光船 午後五時三十分

「へえ〜。おもしろそうな、お話ねぇ。ぅんふふふ。じゃあ、私たちはUFOにさらわれちゃう可能性があるわけねぇ〜」
 美沙が所有するクラッシックな観光船の立食パーティの会場で、巫丞伊月は、クリストファー・モーガン、クリスティー・モーガンと夜風にあたりながら、話をしている。
「レンドルシャムの森の事件は、ボクのいたイギリスでは、米国のロズウェル事件よりも有名なUFO遭遇事件だったよ」
「俺の出身国のイギリスってとこは、心霊スポットがたくさんあったり、国防省にUFO調査部門があって、公然と活動してた国らしいから、国民のそういう話への興味は、きっと高いんだよな」
 英国出身のクリストファーよりも、シャンバラ人のクリスティーの方が、英国の情報についてくわしいような、奇妙な話し方だ。
「UFOが着陸したり、宇宙人が軍と会談を持ったっていうレンドルシャムは、イングランドの東部にあって、そこには、米軍の空軍基地があってね。あの基地周辺の森林をレンドルシャムの森って呼ぶんだ。今日、行く島は、あの伝説の森を人工的に再現したものなのかな」
「うふふふ。潔ちゃんの言ってた、みのるちゃんはロマンチストって、そういう意味かしらねぇ〜。UFOの聖地に永眠する、超常現象大好きおじさんって、ところかしらぁ」
「でね、伊月さん。ボクら、みのるさんの墓を掘り起こそうと思ってるんだけど、手伝ってくれないかな」
 クリスティーは、楽しそうにしゃべっている伊月に、お願いすることにした。