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エンディング
 
 
「読まれなかったぁ〜。あれだけ目立つように色塗って出したのにぃ。ラピス、ちゃんと出してくれたぁ?」
 がっくりと肩を落としながら、立川 るる(たちかわ・るる)ラピス・ラズリ(らぴす・らずり)に訊ねた。ポストへの投函は、彼に頼んだのだ。
「もちろんだもん。ミケにも手伝ってもらって、ちゃんと出したよ。ねー、ミケ」
 必要以上にニコニコしながら、ラピス・ラズリが答えた。
「なーなな。にやんななななんなな」
 立川 ミケ(たちかわ・みけ)が、自信をもってそうだよと答える。
 実際に、ハガキはちゃんと出されている。ただし、自分もハガキを読まれたいと思った立川ミケが、せっかく立川るるが時間をかけて書いた手紙に、思いっきり加筆した後のことだが。
 もちろんミケのことである、ハガキは意味不明の肉球スタンプがぺたぺたと捺されていて、ラピス・ラズリが気づいたときには、すでに判別不能な謎のハガキがとなって完成していた。
 ラピス・ラズリが、ちゃんとポストに投函したのは、そのハガキである。
「あーあ、没になっちゃったのかなあ」
 立川るるの推測は、ずばり正解だった。
 判読できない物は、当然番組で読むこともできない。
「しかたない。次こそはちゃんと読まれるぞー」
 おーっと気合いを入れて、立川るるは立川ミケとラピス・ラズリと共に雄叫びをあげて決意を新たにした。
 
    ★    ★    ★
 
「さて、そろそろお別れの時間が近づいて参りました。
 今日も長々と私のおしゃべりにつきあっていただいてありがとうございました。
 最後は、ハガキを送ってくれたみなさんのお名前をお呼びしてお別れしたいと思います。
 曖浜 瑠樹(あいはま・りゅうき)さん、ゆる族の面白い夢を見てくださいね。お休みなさい。
 マティエ・エニュール(まてぃえ・えにゅーる)さん、お裁縫頑張ってくださいね。応援しています。
 悠久ノ カナタ(とわの・かなた)さん、ドラマ頑張りますよー。
 ラルク・クローディス(らるく・くろーでぃす)さん、いつか誤解が解けるといいですね。でも、筋肉で誤解を解くのは難しいかも。
 ガートルード・ハーレック(がーとるーど・はーれっく)さん、次はゲスト呼べるように頑張るからねー。
 クロセル・ラインツァート(くろせる・らいんつぁーと)さん、高い所は気をつけてくださいね。
 日下部 社(くさかべ・やしろ)さん、おっぱいブームに乗り遅れないでねー。
 小鳥遊 美羽(たかなし・みわ)さん、魔法の勉強頑張ってくださいね。
 戦部 小次郎(いくさべ・こじろう)さん、お人形遊びはほどほどにね。
 カレン・クレスティア(かれん・くれすてぃあ)さん、今度は騙されちゃだめですよ。
 ジュレール・リーヴェンディ(じゅれーる・りーべんでぃ)さん、充電できてます?
 支倉 遥(はせくら・はるか)さん、輝くおでこには充分注意してくださいね。
 屋代 かげゆ(やしろ・かげゆ)さん、ハガキのコラージュ頑張ってください。
 藤原 優梨子(ふじわら・ゆりこ)さん、食べて美味しいサクランボなら、今度サクランボ狩りに連れていってくださいね。
 ミルディア・ディスティン(みるでぃあ・でぃすてぃん)さん、吸血植物に気をつけて走ってくださいね。
 佐々木 弥十郎(ささき・やじゅうろう)さん、メールは届いたかな? ちゃんとカレーも作れるようになろうね。ガンバ。
 朝野 未沙(あさの・みさ)さん、お仕事頑張ってくださいね。
 トライブ・ロックスター(とらいぶ・ろっくすたー)さん、パートナーとは仲良くしてくださいね。
 王城 綾瀬(おうじょう・あやせ)さん、怖いのは無しですよー。ドメスティックパートナーはほどほどにしてね。約束ですよ。
 レン・オズワルド(れん・おずわるど)さん、サングラスは命ですから、くれぐれも大切にしてください。
 鬼崎 朔(きざき・さく)さん、次回は、なんとかゲストが見つかるように努力しますので許してください。
 神代 明日香(かみしろ・あすか)さん、次こそ、ゲストを叩き起こしますね。頑張ります。
 綱斬 巡(つなきり・めぐる)さん、女の子は、女の子というだけですでにエレガントなのです。
 ベリート・エロヒム・ザ・テスタメント(べりーとえろひむ・ざてすためんと)さん、ちゃんとカレーには気をつけましたよー。ありがとう。
 さて、本当におしまいの時間が近づいてきました。
 みなさん、よい夢を。お休みなさい……」

担当マスターより

▼担当マスター

篠崎砂美

▼マスターコメント

 どうなるかと思ったラジオシナリオですが、なんとかまとまりました。
 危惧していたよりは、かなり綺麗にまとまったかなとは思います。
 それでも、DJはもう一人必要でしたね。ツッコミ役がいません。
 そのへんは、第二回があれば少し考えましょう。
 なお、今回、手紙部分はほぼベタで通してありますので、誤字脱字もアクションの原文のままです。それもまた、投稿の味ということで一つ。
 さすがに、文字で投稿部分が分かるようにするのは大変なので、実験的に色をつけています。今のところ赤しか使えないので、ちょっと必要以上に派手ですが、お許しください。
 今回、かなり難しいシナリオであることは間違いはないのですが、本来は完全直球勝負なので、装備とか設定とかよけいなことをあまり考えないでネタに走れるというメリットはあります。そう考えると、意外と簡単に書くことは可能だったりしているんですよね。
 まだまだいろいろ小技の試せるシナリオなので、いろいろと試してみると面白いかと思いますよ。
 たまに変わったシナリオをやる場合は、たいていそのシナリオでしかできないことという物を存在させていますので、その点に気づくととても面白いことができます。
 そういったシナリオでもし二回目がありましたら、そういった小技を楽しむと他のシナリオでできなかったことがいろいろできたりしますので、頑張って見つけてくださいませ。