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聖服機甲バスガイガー!

リアクション公開中!

聖服機甲バスガイガー!

リアクション

「よくも俺様の美しい裸体を変態呼ばわりしてくれたな!!」
「いや、だって変態じゃねーか」
「確かに」
 変熊 仮面(へんくま・かめん)の言葉にすぐさまツッコミを入れる、日比谷 皐月(ひびや・さつき)とそれに同意する夜月 鴉(やづき・からす)
「俺様は変態ではない! 変熊だ!」
「それは知ってる。そういうことを言ってるんじゃない」
 再び皐月のツッコミが入る。
「ぐぬぬぬ……。もう許さん! 貴様達は俺様が倒す! そして俺様達の仲間に入れてやる!」
「いやだなそれ……。というかあまり戦いたくないんだが……」
 変熊の言葉を聞いてげんなりする鴉。
「まぁ、今回はオレ達がメインじゃないからな。ほら、出番だ」
 皐月の合図と共に出てきたのは雨宮 七日(あめみや・なのか)に憑依した、ツェツィーリア・マイマクテリオン(つぇつぃーりあ・まいまくてりおん)サクラ・フォーレンガルド(さくら・ふぉーれんがるど)の二人。
「バスガイガー、魔法少女レイニィ☆テリオンただいま参上!」
「同じく、サクラ・フォーレンガルドただいま参上なんだよ♪」
「ふん! 出たなバスガイガー! 貴様等と戦うに当たって俺様が何も作戦を考えなかったと思うか!?」
「あぁ」
「うんっ」
「思った」
「私もだよー」
 四人とも即効で頷いた。
「貴様ら……。まぁいい。貴様らがいる場所……そう! すでにこの場所におびき寄せられている時点で俺様には勝てないのだよ!」
 変熊が指差すは現在いる空京の公園。
「ここか?」
「そう、ここは空京中のホモ――もといBL達が集まる空京二丁目公園!」
「うわぁ……」
 それを聞いて呻く鴉。
「やっぱり変態さんなんだよ……」
「本当です…」
「最低だな」
 サクラとツェツィーリアと皐月の三人もドン引きしていた。
「ふん、いつか貴様等にもここの良さが分かるさ。行くぞ! 薔薇時空発生装置スイッチオン!」
 変熊の掛け声と共に薔薇の花びらが舞い落ちる。

 説明しよう。薔薇時空とはタシガンで見られる濃密な男色空間である。ノンケの者はそのおぞましき光景にパワーが半減し、そのケがある者は興奮が倍増するのだ!

 何処からかナレーションが流れてくる。
「出でよ、巨熊 イオマンテ(きょぐま・いおまんて)!」
 そして、変熊の叫びと共に現れたのは十八メートルの巨大な熊。
「おぅおぅ、騒がしいんじゃ! やってやんぞゴラァ!」
「さぁ、覚悟しろバスガイガー! 行くぞ! イオマンテ!」
「おうよ!」
 変熊とイオマンテが突撃してくる。
「あわわわっ!」
 サクラは予想以上の速さの変熊の攻撃をギリギリで回避する。
「くらえや!」
「わっと!」
「あぶな!」
 ツェツィーリアと皐月はイオマンテの巨大なパンチを回避する。
「本当に力が出ないんだよ〜……」
「です……」
「しかもあいつら予想以上に強いぞ……」
「多分強化されてるんだろ。さっきの薔薇時空だったか」
「その通り! 俺様はそのケがあるからな! どうした!? ほらほら!」
 鴉の言う事に同意する変熊。その間も攻撃を繰り出していく。 
「このぉ……えい!」
 ツェツィーリアは、杖による棒術で変熊へと反撃を繰り出すが悠々と防がれる。
「甘いな! イオマンテ!」
「おらぁ!」
 変熊が距離を取るとすぐさまイオマンテが攻撃してくる。
「しかも連携も見事だな」
「どうしますか?」
「相手が連携してくるならこっちも連携で勝負だ。やれるだけやってみようぜ。まずはあの変熊を潰そう。サクラ、準備は良いか?」
「もちろんだよマスター!」
「まずはオレが行く」
 皐月が変熊へと突撃する。
「ふん! そんな攻撃利かないぞ!」
 変熊は刀で皐月の剣を悠々と防御する。
「マイ!」
「行きます!」
「なに!?」
 その間に変熊の後ろへとまわっていたツェツィーリア。
「イオマンテ!」
「行かせないぜ」
「ぬぅ……」
 変熊の援護に向かおうとしたイオマンテを術で妨害する鴉。
「えーい!」
 ツェツィーリアによる遠心力を利用した棒術で渾身の一撃をお見舞いする。
「ぐっ!」
「サクラ、いけ!」
「レーヴァテイン!」
 そこにつかさずサクラの放った光弾が変熊を襲う。
「ぐはぁぁぁぁ!!」
 流石に耐え切れなかったのか変熊が膝をつく。
「……ふっ、やる、ではない……か」
 変熊はバタッとその場に崩れ落ちた。
「おのれ、許さんぞ! ゴラァ!」
 イオマンテは怒り、先ほどよりも鋭い攻撃を繰り出してくる。
「よっと……、あいつはどうする!?」
「巨体だからな……さっきみたいにはいかないだろう」
「皐月、ボクにあれをやらせて!」
 ツェツィーリアは真剣な眼差しで皐月を見る。
「……分かった。サクラ、さっきの技もっと強力なの撃てたりしないか?」
「え? 撃てなくはないんだよ。でも、少し時間がかかるんだよ〜」
「なら時間を稼げば良いんだな。鴉、一緒に頼めるか?」
 皐月の言葉に鴉はしっかりと頷く
「もちろんだ」
「何をこそこそ話ししとんじゃ!」
 そこにイオマンテのパンチが飛んでくる。それをすぐさま回避する四人。
「マイの必殺は一度しか撃てない。だから、チャンスは一度きり。確実に当てるんだ」
「分かった。サクラ頼むぞ。マイ、サクラの力がたまるまで援護をお願いできるか?」
「分かったんだよー!」
「はい! 任せてください」
「行くぞ」
 皐月と鴉はイオマンテの左右から挟撃を開始する。
「ちょこまかと!」
 イオマンテは皐月と鴉へと攻撃を開始する。すばやく動いてイオマンテをかく乱する。
「よっと」
「そんなパンチ当たらないぜ」
 二人は無理に攻めようとはせず、時間を稼ぐ。その間にもサクラの元に光が集まっていく。
「準備オーケーなんだよ!」
「よし!」
 サクラの言葉を聞いて皐月と鴉はサクラ達の方へ走る。
「待てや!」
 それを追ってイオマンテも追っかけてくる。
「いまだ! マイ!」
「サクラ! いけ!」
「ぬぉ! しまった!?」
 イオマンテがひきつけられたという事に気づいた時にはすでに遅し。
「クロウカシス!」
「レーヴァテイン!」
 五メートルを超える巨大な砲塔二門による砲撃と巨大な光弾がイオマンテを襲う。
「ぐわぁぁぁぁ!!」
 その二つの攻撃を全て至近距離で受けたイオマンテ。
「きゃっ!」
「よっと」
 クロウカシスの反動で吹き飛んだ、ツェツィーリアを鴉が受け止める。
「あ、ありがとうございます……」
「気にするな」
「……ホ、ホワイト、クロウに、栄光あれ……ぐふ」
 イオマンテは叫んだ後、そのまま倒れた。
「ふぅ……疲れたんだよ」
「大丈夫か?」
 その場にへたり込むサクラに手を貸して立たせる皐月。
「ありがとうなんだよ」
「あぁ。二人とも、おつかれさま」
「そうだな。とりあえず戻ってゆっくり休もう」