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えすけーぷふろむすくーる!

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えすけーぷふろむすくーる!

リアクション

――特別教室棟3F、倉庫内にて。

「……大丈夫かにゃ?」
「……うむ、どうやらあやつら、こっちにまで手はかけられぬようにゃ……」
 出入り口から様子を見つつ、羽入 綾香(はにゅう・あやか)鷹野 栗(たかの・まろん)に言う。
「ねぇ、逃げなくていいのかにゃ?」
「……仕方ないですにゃ。このまま時間切れまでここに立てこもるにゃ」
 ループ・ポイニクス(るーぷ・ぽいにくす)に聞かれ、栗がため息を吐く。
「逃げなくていいのかにゃ?」
「ええ、まぁ何だかんだで楽しめましたし、いいんじゃないかにゃ?」
 レテリア・エクスシアイ(れてりあ・えくすしあい)に聞かれ、栗は苦笑を浮かべつつ言った。
「ふむ、おぬしがそう言うのならいいと思うにゃ」
 栗の言葉に、綾香が言う。
「というより、あの中に入っていく勇気なんてありません……にゃ」
 栗がちらりと、扉に目をやる。その外、体育館からは、先ほどから爆撃音やら悲鳴やらが聞こえてくる。

「ひゃああああああ!」
「ほらほらほらほらああああ! 早く逃げないと死んじまうぞぉぉぉぉぉ!」
 ゲドー・ジャドウ(げどー・じゃどう)が、乙川 七ッ音(おとかわ・なつね)に理科室で作った爆薬を投げながら愉快そうに笑う。
「七ッ音! 危ないよ!」
 碓氷 士郎(うすい・しろう)が【ガードライン】を発動させ、七ッ音の前に立つ。
「のわああああああああ!」
 その直後、白泉 条一(しらいずみ・じょういち)が爆破に巻き込まれた。
「あ、ごめーん条一は間に合わなかった。テヘッ」
「テヘッ、じゃねぇぇぇ!」
「……くっ! 全員そこを動くなぁッ!?」
 【特注ダンベル】を構えるマーゼン・クロッシュナー(まーぜん・くろっしゅなー)に、リブロ・グランチェスター(りぶろ・ぐらんちぇすたー)の【機関銃】の弾丸が襲う。
「動くな、は私の台詞だ」
 そう言うと、更に弾丸をばら撒く。
「きゃあッ!?」
 アム・ブランド(あむ・ぶらんど)が悲鳴を上げる。
「だ、大丈夫か!?」
「わ、私は大丈夫ですわ……かろうじてですが……!」
「こっちもだ! ってか何でこんな殺る気満々なのだ!?」
「お喋りをしている余裕はあるのか?」
 レノア・レヴィスペンサー(れのあ・れう゛ぃすぺんさー)が【バスタードソード】を向け、マーゼン達を追い詰める。
 レノアの後ろに、笑みを浮かべたゲドーとリブロが立っていた。
「「わかったらとっとと脱出方法を教えろ!」」
「「だから知らないっての!」」
 最早、どっちが追跡者だかわからなくなっていた。

「……ところで、キミはあっち行かなくていいのかにゃ?」
 栗が、ちゃっかりと倉庫に居る俺様の秘密ノート タンポポ(おれさまのひみつのーと・たんぽぽ)に話しかける。
「んぐんぐ……あんなところ居たら命がいくつあっても足りないのです」
 持っている【メロンパン】を食べつつ、タンポポが返した。
「ところで、何でそんな変な言葉遣いしやがっているですか?」
「……これがペナルティなんだにゃー」
「ああ、捕まりやがったですか。面倒なペナルティでやがりますね……けど、もう終わりやがるみたいです」

――タンポポが言った直後、終了のチャイムが鳴り響いた。