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リアクション
序章 ネオ秋葉原の舞台裏
「ネオ秋葉原プロジェクト」。
その第一歩は、無事に、かつ、華々しく踏み出された。
メイド喫茶であれ、執事喫茶であれ、まずはその店舗となる建物が必要であり、加えてそこへと至るための交通手段や、そのお店以外にも来訪者が楽しめるものが周囲に揃っていなければ成功は覚束ない。
メイド喫茶や執事喫茶、イコン喫茶で街の発展を牽引すると言っても、それはもちろん街の側にも牽引されていけるだけの態勢が整っていることが大前提となるのである。
こういったハード面での活躍を見せたのが、御神楽 環菜(みかぐら・かんな)の夫でもあり、資産家でもある御神楽 陽太(みかぐら・ようた)であった。
環菜が最前線に立って開発の指揮を執る間、陽太はそれにかかる資金の管理や調達、さらには自分の会社である「カゲノ鉄道会社」の備品であるイコン・鉄道工事用アンズーを持ち出し、エリシア・ボック(えりしあ・ぼっく)に工事の手伝いに当たらせるなどして、裏方として最大限に環菜と彼女の計画を支えていたのである。
しかし、彼自身があまり自ら表舞台に立つことを望まないこともあって、環菜の活躍は周知のこととなっても、その後ろで陽太がどれほど尽力したのかを知る者は少ない。
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