First Previous |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
11 |
12 |
13 |
14 |
15 |
16 |
Next Last
リアクション
■終幕:始まりの地へ
ルカルカからニルヴァーナ調査員の建前で期限付きの身分証を発行してもらった久瀬はエンジェルと共にニルヴァーナへと向かった。ゴアドー島に残った彼女たちに長曽禰から連絡が入り、いちごの指名手配と交通封鎖が指示され、話を聞いた周りの者も協力して対処にあたった。
しかしいちごの姿はなく、数日が経過した。
「長々と突き合わせてすまなかったなトマス」
引継ぎの書類を整えているトマスに長曽禰は言った。
「まだ事件が終わったとは言い切れませんからね」
真面目なのだろう。打ち合わせが終わってからも彼は気を張っているように見えた。
「この後はヒラニプラか……予定よりだいぶ遅れたな」
「お気をつけて」
「おう」
ヒラニプラに持っていく予定なのだろう。
彼は書類をまとめて鞄に詰め込んだ。
そのうちの一枚がはらりと地面へ落ちた。
トマスが拾う。
用紙にはこのように書かれていた。
『石女神の遺跡より移送された品々を参考に探索をした結果、目的の場所と思われる施設を発見。警備をしている二体の機晶姫らしき存在を確認。周囲を探索したところ投棄場跡のようなものを発見。朽ちた機械や生物の死骸(骨と毛ばかりで生体組織は見当たらず)が散乱していた。報告にあった石女神と同様の技術と推測(義肢の存在を確認)。年代的にも近いと思われる――』
First Previous |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
11 |
12 |
13 |
14 |
15 |
16 |
Next Last