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【第六話】超能力の可能性、超能力の危険性

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【第六話】超能力の可能性、超能力の危険性

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 戦闘終了後 迅竜 食堂
 
「どうか……皆様、御無事で」
 戦闘が終了する頃。
 迅竜の厨房ではクエスティーナ・アリア(くえすてぃーな・ありあ)はパイロット達の無事を祈りながら、『お帰りなさいのホットドリンク』を作っていた。
 
 今回の戦闘において迅竜クルーが力を発揮できた理由の一つが彼女の作った食事だった。
 定番のカレーを、大きな鍋で沢山作った彼女。
 
 食堂に来れないくらい大変な場所――整備の現場や艦橋にはデリバリーをした。
 食べやすさ優先で、オニギリとカップ入りのカレースープはとても好評であった。
 
 そして、出撃するパイロットには小型の焼きドーナツを四つ入れてリボンで可愛く口を縛った小袋を作り、座席に置いておいた。
 生地には即効性のパワーを生むよう、ハチミツが練り込まれている。

『頑張って下さいね』
 
 その言葉が書かれたカードも添えるという、至れり尽くせりの気遣いだ。
 
 やがてホットドリンクを作り終えた頃、丁度戦闘配備が解除される。
 それで緊張の糸が切れたのか、クエスティーナは食堂の一角にある椅子で眠り始めた。
 
 彼女のパートナーであるサイアス・アマルナート(さいあす・あまるなーと)はコートを布団代わりにかけてやると、そっと彼女に言った。
「お疲れ様、クエス」
 そしてサイアスはそのまま、給仕班の仕事を引き継いだのだった。
「さ、明日の仕込をしておくかな」