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リアクション
牢獄の外では、幹部達のダイソウ連れ出しを待つキャノン姉妹たち。
ちょうどそこへ、先ほど捕まった向日葵たちが護送車に揺られ、さらに龍騎士団の小隊に周りを固められてやってくる。
「あっ! キャノン姉妹!」
護送車の中から叫ぶ向日葵。
ネネが向日葵に気付き、
「あら、向日葵さん。観光バスなんて、どこで手配なさいましたの?」
「違うわよもう! 屈辱だわ。あたしがダークサイズの一員だなんて濡れ衣よ」
「ネネさぁん! 助けてください〜」
隣で明日香が悲鳴を上げる。
「まあ、受付の明日香さんまで」
「助けてくれたらサンフラワーちゃんもダークサイズ入るって言ってますぅ」
「あら、それは助けねばなりませんね」
「そんなこと言ってないわよっ!!」
向日葵が否定する中、あくまで向日葵のダークサイズ入りを押す明日香。
そこでネネは洋に頼み、
「洋さん、お願いできます?」
「まったく仕方あるまい。秋野向日葵! 恩に着るがよい! みと、アシッドミスト!」
「おいお前たち、護送車に近寄るな……」
龍騎士の一人が近寄る間もなく、みとのアシッドミストが炸裂。
風圧と共に、護送車の車体を溶解させる。
「な、なんだっ!!」
突然の攻撃に陣形を張る龍騎士小隊に、洋は待ってましたとばかりに、
「ふはははは! 見たかダークサイズの力を!」
と、わざわざダークサイズの名を宣言する。
シャンバラのテロ攻撃とみなした龍騎士たちは、素早く陣形を整えて、ダークサイズを囲もうとする。
そこに突如、何者かの則天去私が発動。
「ぬおおっ! 何だ!」
攻撃元を見ると、銀の蝶マスクにタキシードに魔鎧化したミチルを纏った朔の姿。
彼女を挟むように、花琳と、アゲハ柄のマスクに機晶姫用レールガンを抱えたスカサハ。
「やややや、やっちゃったぁー……」
何故かダークサイズを助けるために、自ら所属する龍騎士団を攻撃してしまい、あわあわする朔。
「な、何者だ! 新手のダークサイズかっ」
彼女らの妙な格好に、思わず叫ぶ龍騎士に、
「わ……私は『月光蝶仮面』!」
と、朔は身分をごまかしてそう叫ぶ。
さらにその直後、魔鎧化したミチルスーツから声が響く。
『もとい! ダークサイズの新人戦士、ダーク月光蝶仮面!』
「え、ちょ、ミチル! 何勝手に」
『うふふふふ』
ミチルの確信犯的な犯行声明に、わたわたする朔。
ミチルの名乗りに触発されたスカサハは、
「そして、ダーク月光蝶仮面の助手、『ダーク揚羽蝶仮面』! ダークサイズの敵は、何人たりとも許さないであります!」
「な、何言ってるんだスカサハ!」
「違うであります。ダーク揚羽蝶仮面であります」
「そんなことはどうでもいい!」
さらに花琳が朔の肩をポンとたたき、
「ま、いーじゃんいーじゃん。成り行き任せも面白いし! どうせこの数日後、龍騎士団は脱退することになるんだしさ」
と、何故か突然メタ発言をする。
龍騎士団脱退の予言には、朔もとことん驚き、
「ええ! そんな、ええ! 何それ!」
「おのれ、ダークサイズ!」
龍騎士が攻撃を仕掛けてくるのを、朔は反射的にワイヤークローでカウンター攻撃。
「ぐはあっ!」
「あ、ああ! そんなつもりは」
『朔、もうダークサイズに入るしかないわね』
「ああああ、何でこんなことに、ふ、不幸だあー!」
パートナー達のお膳立てに、もう頭を抱えるしかない朔。
そんな時間稼ぎのおかげもあってか、ダイソウ達が牢獄の外へやってくる。
シャンバラからのスパイアンド脱獄アンド護送車襲撃も重なって、もはやダークサイズはエリュシオンの敵。
応援も次々に要請され、ダークサイズ対龍騎士の正面衝突が始まる。
といっても、ダークサイズはエリュシオンからの脱出が最優先。
連れ出し用にコハクがレッサーワイバーンで待機していたが、ダイダル卿の巨体で精いっぱい。
ワイバーンにはダイダル卿を乗せ、ダイソウ達は洋のトナカイが引くソリに乗り込み、脱出を試みて出発する。
しかし、素早い龍騎士たちの展開に、行く手を阻まれる。
エリュシオンの精鋭に、玉砕覚悟で突っ込むわけにはいかない。
「むっ……しかたあるまい。久しぶりに」
と、ダイソウがソリからトンっと、4メートルほど上空に飛び上がる。
それをみたクマチャンは説明口調で、
「おおっ、久しぶりに出るぞ! 閣下の必殺技!」
ダイソウの身体から、ノーモーションで謎の波動攻撃が発射される。
「なんとなクラッシュ!」
それを見たアスカが反応し、自分のフラワシ「ビッグバン・ホルベックス」から焔を発射して、
「アーンド・フレイムーー!!」
と、ダイソウのなんとなクラッシュに上乗せ。
勝手にダイソウとの合体攻撃を成立させる。
ばごおおおっ!
謎の攻撃とはいえ、広範囲系の攻撃プラス焔によって、龍騎士数騎が一気に吹き飛ばされ、その隙にみとがソリを走らせる。
続いてダイダル卿を乗せたワイバーンが抜け、キャノン姉妹たちも続く。
なんとなクラッシュ・アンドフレイムにたじろいでも、すぐに立て直してダークサイズを追い始める龍騎士団。
「ったく、結局こうなっちまうんだよなぁ、ダークサイズは!」
と言いつつも、どこか嬉々として鳳凰の拳やドラゴンアーツを駆使してしんがりを務めるラルク。
「ほら長門! お前もやっかいかけたんだから働けよな」
「わかっとるけん!」
ラルクと共に、長門も肉体派として龍騎士に攻撃をしつつ退く。
エリュシオン側にダークサイズとみなされ、意思に関わりなく追われてしまっている永谷。
「クロセルさんに明日香さんに……ああくそっ、とにかくいろんな人のせいだ!」
文句を言いつつも、向日葵の隣で追手をスピアでかわす。
そしてやはりグラン達も、龍騎士と戦わざるを得ない。
「やれやれ、どうしていつも、ダークサイズの味方のような立ち振る舞いになってしまうのかのう!」
「仕方ないでござる! ある意味それもダークサイズの魅力でござるっ」
「やれやれオウガ殿。それではダークサイズ入りを望んでいるようではないか」
「はああああっ! 受けよ、我が一撃!」
今日は体力充分の大山は、張り切って龍騎士を攻撃している。
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