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ダークサイズ「蒼空の城ラピュマル」計画・後編

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ダークサイズ「蒼空の城ラピュマル」計画・後編

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10.凱旋

 行きは一カ月ほどかかったエリュシオンへの旅。
 帰りはあっという間だ。
 空の旅はダイダリオン自身も久しぶりとのことで、

「はっはっは! よし、寄り道をしようかのう」

 と、イルミンスールの世界樹を見物したいと、ダイダリオンは勝手にルートを変える。

「おおー、立派になったもんじゃ。わしが神だったころは、まだ若木だったかのう」

 ダイダリオンは不用意に近づくが、久しぶりの神の身体で調整が上手く行かず、

ばごっ! ががががが!

 世界中にぶつかって、大きな引っかき傷を作ってしまう。

「おっといかんいかん」

 ダイダリオンは気にもせずにイルミンスールから離れて、南へ向かう。
 エリザベート・ワルプルギス(えりざべーと・わるぷるぎす)が腹を立てている姿が目に浮かぶが、その話はおいおいするとしよう。
 そんなこんなで、ついにダークサイズは浮遊要塞ダイダリオンに乗って、カリペロニアへ帰還する。

「帰って来たぞー!」
「本当に手に入っちまうとは……」

 口々に感想を言いながら、浮遊要塞は大総統の館の隣に着地。またパルナソス山に姿を変える。

「ここがお主らの家か」

 山の中から姿を現すダイダル卿。
 どうやら、人間の身体と神の身体は自由に使い分けができるらしい。

「ぱんだぱぱんだ、ぱぱぱぱ〜ん!」

 ダイソウたちが山から降り立つと、垂が設立したぱんだ部隊のお出迎え。
 ティナに作ってもらった、現状10体ほどのぱんだ戦闘員。
 今後ペンギン部隊と双璧をなしてゆくのだろうか。

「あっ、お帰りなさーい」

 ダイソウに駆け寄る未沙。

「うむ。留守番ご苦労」
「すごいね! 手に入ったんだねー……山なんだね……」
「今後、攻撃用の武装をせねばならんな」
「改造できるの?」

 未沙はさっそくパルナソス山の材質などを調べたりしている。

「閣下、お疲れ様でしたー」

 超人ハッチャンとクマチャンが駆け寄る。

「うむ、今回は大変だったな」
「しかし、収穫は大きかったですね」
「ていうかさ、なんか無事に帰ってこれたけど、今回これでいいの?」
「よいではないか。たまには大団円で終わろうではないか」
「あ、ダイソウトウ」

 そこにクロスが来て、精算書の束をダイソウに渡す。

「?」
「今回の旅の費用です。がんばって払ってくださいね」
「……結局こういう感じかよ!」

 空に向かって、超人ハッチャンとクマチャンが叫んだ。




おしまい




担当マスターより

▼担当マスター

大熊 誠一郎

▼マスターコメント

大熊誠一郎です。
最後までありがとうございました。

大変お待たせして申し訳ありませんでした。

みなさま、震災で大変な中、ご無事でしょうか?
僕の方は無事でしたが、状況的にいろんなことを鑑みたりして、執筆に影響が出てしまいました。

大変な時期なので、楽しいリアクションを期待している、とのメッセージも頂き、非常に励みになりました。

今後もダークサイズで楽しい時間を提供できればと思います。

次回のダークサイズは、少し先になるかもしれません。
役者としての活動の兼ね合いもありまして、申し訳ないです。

ダークサイズも浮遊要塞を手に入れ、選定神が居候を始めるという始末。
いよいよ、彼らも悪の組織としてどこかと戦い始めることでしょう。
次は本格的にイコンかな?

次回もぜひお付き合いください。
ありがとうございました!


今回、コメントか称号のどちらかになっていると思います。
申し訳ございませんが、ご了承くださいませ。