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【借金返済への道】手作りダンジョンを攻略せよ!

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【借金返済への道】手作りダンジョンを攻略せよ!

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第1章


 ホイップが空京でチラシを見つける2日前。
 ここヒラニプラ洞窟周辺、1つのテントの周りに人が集まっている。
 その中心には20代後半男性の商人、タノベがいた。
「ふむ……雇ってほしいと言うことですね」
 一同頷き、その答えとする。
「良いでしょう。丁度、人手が欲しかったところです。で、皆さんやりたい仕事等はございますか? 色々ありますからね。要望はある程度聞けますよ」
 その言葉に目が煌めいた。
 一列になってそれぞれが要望を出していく。
 タノベはそれを紙に書き出している。
「ふむふむ。仕置き人希望の方が結構多いですね。では要望を見てチームに分けさせていただきますね」
 しばらく紙に目を落としていたが、決まったようだ。
「では発表しますね。他の仕事の方も発表します。チーム毎に集まって下さい」


■解説者

橘 柚子(たちばな・ゆず) 木花 開耶(このはな・さくや)


■受付嬢&タノベさん護衛

比島 真紀(ひしま・まき) サイモン・アームストロング(さいもん・あーむすとろんぐ)


■仕置き人

1問目
久世 沙幸(くぜ・さゆき)
金住 健勝(かなずみ・けんしょう)
御凪 真人(みなぎ・まこと) セルファ・オルドリン(せるふぁ・おるどりん)


2問目
メイベル・ポーター(めいべる・ぽーたー) セシリア・ライト(せしりあ・らいと)
ブレイズ・カーマイクル(ぶれいず・かーまいくる) ロージー・テレジア(ろーじー・てれじあ)
神代 正義(かみしろ・まさよし)


3問目
桐生 円(きりゅう・まどか) オリヴィア・レベンクロン(おりう゛ぃあ・れべんくろん)
魔楔 テッカ(まくさび・てっか)


4問目
吉永 竜司(よしなが・りゅうじ)
樹月 刀真(きづき・とうま) 漆髪 月夜(うるしがみ・つくよ)
佐倉 留美(さくら・るみ) ラムール・エリスティア(らむーる・えりすてぃあ)


最終問題
エレクトリック・オーヴァーナイト(えれくとりっく・おーばーないと)
メニエス・レイン(めにえす・れいん) ミストラル・フォーセット(みすとらる・ふぉーせっと)


■?

ウィング・ヴォルフリート(うぃんぐ・う゛ぉるふりーと) ファティ・クラーヴィス(ふぁてぃ・くらーう゛ぃす)


「以上がチームになります。何か質問のある人はいますか?」
「お仕置き用の道具は貸し出していただけますわね? いえ、しなさい」
 エレクトリックはにこやかに質問……のような強制をする。
「お仕置き用の道具はこちらでも幾つか用意していますが、足りない必要な物はダンジョン開催までには用意させて頂きます。他には何かありますか?」
 沈黙が答えとなる。
「ではチームでスムーズに仕事がこなせるように、意思の疎通をはかっておいて下さい。開催日の10時までにはこのテントに集合して下さいね」
 解散となり、タノベがテントに引っ込むとチーム毎に挨拶が始まった。


■解説者
「私達の意思の疎通は大丈夫どすなぁ」
 巫女装束を着た柚子が隣に居る開耶に向かって笑顔を向ける。
「そうどすなぁ〜。本番を頑張るだけどす〜」

■受付嬢&タノベさん護衛
「自分達には必要なさそうだが、油断は禁物。綿密にこの仕事の行動や計画を練ろう」
 真紀が言うとサイモンも頷く。
「そうだね。良からぬ事を考える人がいないと良いけど……」
「そうだな」

■仕置き人

・1問目
「宜しくね!」
 元気よく沙幸が挨拶をする。
「こちらこそ、宜しくね!」
「宜しくお願いしますね」
 セルファと真人が返す。
「宜しくおねがいするであります!」
 健勝も敬礼で挨拶をする。
「ちなみに、どんなお仕置き考えてたの? 私はねぇ……ごにょごにょ
「ふむ……なるほど、そういう繋がりなのですね。俺達は……ごにょごにょ
「ほうほう……自分はこんな感じでありますごにょごにょ
「沙幸ちゃんの、それだとインパクトが弱いから、こんな工夫はどう? ……ごにょごにょ
「あ、そっか! セルファ凄い〜! あとでタノベさんに用意してもらおっと」
「4人で盛り上げられると良いですね」
「うん!」
 真人の言葉に元気よく沙幸が頷く。
「頑張りましょうね!」
 セルファも楽しそうに声を出す。

・2問目
「フフハハハハ! 宜しく頼む!」
 ブレイズは上から目線で挨拶をする。
「宜しくお願いします……」
 後ろに居たロージーも挨拶の言葉を発する。
「宜しくお願いしますですぅ。あ、ブレイズさんとロージーさん、また一緒になりましたですぅ〜。前は直接関わりはなかったですが、覚えてますぅ?」
「そういえば、アイスタイガーの時も一緒だったね」
 メイベルとセシリアが頷き合っている。
「ん? ん〜……はっ! 居たな! 改めて宜しく頼む!」
「はいですぅ。そちらの正義さんも宜しくお願いしますぅ」
「宜しく頼むぜ! 俺は問題が難しくて1問も解けなかったのだ! ホイっちの事を聞き可哀相だと思っていたが……このバイト代が少しでも役に立てばと思ってな!」
「そうだったんですかぁ。じゃあ、私達と一緒ですぅ」
 うんうんと他の3人も同意を示す。

・3問目
「マスターともども宜しく頼む」
「宜しくねぇ〜」
 円とそのパートナーであるオリヴィアが声を掛ける。
「もふもふ……んくっ。はぁ〜バナナは最高ですな。あ、宜しくお願いします」
 バナナを恍惚の表情で食べていたテッカが気づき、挨拶を返す。
「あらあら〜、魔楔は良い巨乳してるのねぇ〜」
「ま、マスター!? それはボクに対する不満!?」
 円が半泣きで自分の胸を触り、抗議する。
「ん〜、どうかしらねぇ〜」
 それに対してオリヴィアは楽しそうにその反応を見ている。
「仲良しですな」
 どこから出したのか、またもバナナを頬張りだしたテッカであった。

・4問目
「今回は宜しくお願いします」
「……宜しくです」
 刀真と月夜が丁寧に挨拶をする。
「オレァ、鬱憤を吐きだす丁度いい場所があったから参加しただけだ! けっ」
 竜司が言葉を吐き出す。
「わたくしは、いたず……もとい、お仕置きが楽しそうだから参加したのですわ」
 留美はヒップラインぎりぎりのミニスカートをひらりとさせて挨拶をする。
 スカートの中が見えるのではないかと竜司はゴクリと喉を鳴らす。
 が、残念ながら見えない。
「わしは留美がやり過ぎないよう見張りじゃ」
 そう言いながらもラムールは楽しそうな様子が全身から溢れている。
「しかし、てめぇの考えたお仕置きってなぁ……ごにょごにょなんだろ? ある意味、趣味わりぃよな」
「い、いえあれを考えたのは月夜ですよ」
「おっ? そうなのか?」
「そうだ……。竜司も同じ格好してみるか? 似合うと思う」
「……遠慮しとくぜ」
 月夜の提案に苦笑いで返答をする。
「へぇ〜、刀真さん達はそんな格好するんですか。これは当日の月夜さんが楽しみですわ」

・最終問題
「あら、あなた……あたし達と同じ匂いがするわね」
「本当ですわね」
 メニエスとミストラルが同じチームになったエレクトリックへと声を掛ける。
「そうね。ふふふ……。この部屋はお互い楽しくなりそうね」
 にこやかに笑ってはいるが、3人ともどこか黒い感じがする。
「エレクトリックも使うのはやっぱりアレかしら?」
「そう言うって事はメニエスも? 私達、気が合いそうね」
「まったくですわね」
「ついでに私はゴニョゴニョもタノベさんにお願いしたの」
「まぁ! エレクトリックは素敵な物をお願いしたのね」
 とても仲良くなっていく3人だった。

■?
「私達の連携はバッチリですね」
「そうだね! 頑張ってイベントを成功させようね!」
 さっきの3人とは打って変わって爽やかに互いへ声をかけているのはウィングとファティ。
 

 こうして、ちょっと秋めいてきたヒラニプラ洞窟の前でダンジョンの準備が着々と進められていくのだった。