なし

リアクション

　

　
　
「はい、ＣＭあけました。
　教えてちょうだいコーナー！！
　このコーナーでは、色々な質問に私が親身に、あるいはてけとーに答えちゃいます。覚悟してください。
　では、最初の質問から。
　
　ミッドナイト・シャンバラがレギュラーになる前……特に、第１回目の放送ってどんな感じだったんですか？
　気になるので、シャレさん、ぜひ教えてください！
　
　ペンネーム、超プリチーな白熊さんからですね。
　いやあ、大変でしたよ。色々と。まだスタッフも慣れていなかったですしね。おかげで、毎回番組改編期はぎりぎりで奇跡的に乗りきってきた状態でしたから。
　それに比べたら今は天国……なんでしょうかねえ。まだまだ、首の皮一枚の日々の気もしますが。どしどしお便りくださいね、待ってます。
　
　さて、次は、ペンネーム、習うより慣れろさん。
　
　こんばんわ、お元気ですか？僕は体が取り柄なのできっと元気です。僕が師匠と契約、村を出てから約１年。もちろん色んなことがありましたが、特にとてつもなく強かった隠しボス『コミュニティフェスティバルのアレ』と友達というかライバルが出来たことは忘れられません。シャレードさんにはそんなライバルと呼べるような相手はいますか？
　
　ライバルですかあ。
　そうですねえ、やっぱり、空京放送局を乗っ取ったダークサイズでしょうか。
　でも、ちゃんと放送しているんでしょうか。心配ですねえ、ふふふ……。
　うちは、まだまだ頑張って続けますよー。
　
　ペンネーム、Ｐと呼ばれてさんからのお便り。
　
　こんばんわ、いつもお疲れ様です。後先考えない馬鹿な兄がある日突然いなくなってしまい、その足取りを追ってきてみたら兄は何と契約者に。結局私も同じ人と契約してからおよそ１年になります。…実は最初兄がその人のことを異性として意識してついていったんじゃないかと思っていたんですが全くの勘違いだったみたいで、ついでに私もそんな類の話なんて影も形もないままでした。永遠の５歳児みたいな兄はどうでもいいにしても、乙女としてはやっぱり気になります。参考に出来るかどうかは分かりませんけれど、シャレードさんにとっての魅力とか武器って教えてもらえませんか？
　
　魅力ですかあ。
　そうですねえ、ちょっと変わった人というか、何考えているのかよく分からないというか、飄々とした……、えっ、ああ、私のですか？
　うーん、見栄えっていうのは姿勢に表れますね。ぴんと背筋を伸ばして、堂々と歩くだけでそれだけでちょっとステキに見えちゃったりします。猫背はいけませんよ、猫背は。
　武器の方は、和弓なんかがシャンとしていいですねえ。
　えっ、女の武器ですか？　今、副調室からたっゆんなスタッフからだめ出しが来ましたが、そのへんは装備しているものが人それぞれですから、またの機会にということで……。
　えっと、武器ですね……、そうそう、武器です。
　
　ペンネーム、メカ好きメイドさん。
　
イコンの武装、フレイムスロワーやプラズマライフルで溶接作業をしようとしたんだけど、させて貰えなかった事があって、他の人の意見を聞いてみたくて投稿しました。
溶接するのに、素材を溶かすことさえ出来れば、どんなモノでも溶接事態は可能だと思ったんだけど、試す事さえ出来なかったんだよね。
そりゃ、きちんとした道具を使わないわけだから、きっちり出来ないのはある程度仕方ないと思ってたけど、武器だから使えませんじゃ納得できないー！
　
　だそうです。
　武器です。武器だからやっぱりだめですね。
　納得してください。
　さて、で、溶接の話ですよね。溶接。
　溶接というのは、接合部を熱で溶かしてくっつける作業のことを言います。つまり、溶かすのはくっつける部分だけですから、実にピンポイントなんですよね。しかも、高熱でないといけません。
　簡単な日曜大工でもできる溶接は、携帯のガスバーナーを使うものでしょうか。ガスを細く絞って、ピンポイントで溶かしますよね。もっと精巧な溶接だと、アーク溶接を使ったものとかがあるわけですが、分子結合レベルでどうにかしちゃおうというものですね。
　これをイコンの武器でやろうというのは、無茶すぎます。その止めてくれた人が大正解です。
　まず、フレイムスロワーという武器ですが、要は火炎放射器ですよね。これはガスバーナーとは根本的に構造が違います。放出されるのは、ガスの場合もありますが、ほとんどの場合は可燃性の液体です。どうしてかと言いますと、ガスですと、目標物を発火温度まで熱して火を燃え移らせないと、効果的なダメージが与えられません。これが、可燃性の液体ですと、対象物に付着してそこで燃えますから、与えるダメージがまったく違ってくるわけです。
　ということは、もしこれを溶接に使ったりなんかしたら、全部燃えちゃいます。接合部なんて、ピンポイントに加熱するなんて不可能です。
　じゃあ、プラズマライフルですが、これはプラズマ化させたガスを電磁加速して撃ち出すものです。レールガンと、構造的には似てますね。
　これは、レーザーのように一定時間発振することはできません。あくまでも、プラズマという弾を撃ち出す武器なんですね。ですので、まず、接合面を加熱すると言うこと自体至難の業です。命中した部分を急激に加熱拡散しますので、溶かすどころか破壊しちゃうわけですね。原理はアーク溶接に似ているように見えて、その出力やプラズマの扱いが全然違いますから、とても溶接などには使えません。あくまでも、プラズマライフルは大砲なんですから。
　それに、プラズマ弾とかレーザーは、命中した物体の表面を瞬間的に溶かして気化させ、直後に爆発を起こす可能性があります。
　よかったですね、試してたら黒焦げか爆発でしたよ。
　さて、次のお便りです。
　
　パーソナリティの方、スタッフの皆様こんにちわ。私はミーナって言います。いつも、勉強の合間とか、パートナーの子と一緒に聞いています。公開録音とかしないのですか？ミーナは公開録音があれば行ってみたいです♪これから暑くないますが、熱中症には気をつけてください。それでは
　
　ミーナさんからのお便りでした。
　うーん、公開録音ですか、いいですねえ。やってみたいですが、色々と準備が必要ですね。ちょっと考えてみましょう。
　スタジオで、リスナーの皆さんと会えるのも楽しいですよね。
　熱中症はとても怖いんですが、冷房を効かせすぎると今度は冷房病になってしまうから気をつけてくださいね。
　ああ、それから、熱中症は部屋の中の方がかかる人が多いので、こまめに水分はとりましょう。ただ、室内でなら、塩分は特別補給しなくても大丈夫ですよ。逆に塩分をとりすぎると身体を壊しますから。運動していなければ、塩分は必要ありません。あと、糖分は……言わないでも分かりますよね。ジュースは禁物ですよー」
　
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「わーい、やった、読まれた！」
　イヤホンから流れてきた放送に、ミーナ・リンドバーグ（みーな・りんどばーぐ）が小さくガッツポーズをとった。してしまってから、夜警のバイト中だったと、あわてて周囲を見回す。
「うん、異常なしだよね」
　軽くイヤホンの位置をなおすと、ミーナ・リンドバーグは人気のない夜のヴァイシャリーを進んで行った。