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第1章 混ぜるなキノコ

『キノコ狩り』だと……!
 まずい、まずいぞ。
 もう討伐隊が結成されるとは。
 かくなる上は……

   ※※※

「くやしい……っ! 誰も俺様をキノコ狩りに誘ってくれないとは! こうなったら……」
 ロックが丘に一人彷徨う全裸の男。
 オープニング早々変熊 仮面(へんくま・かめん)だ!
 一人寂しく幻のキノコを探す彼の耳に、何やらけたたましい声が聞こえた。

「兄さん、兄さああああんっ! なんだか変なのです、体が熱いのです……お願い、私を見てください……」
「なんじゃ! 咲耶だけ抜け駆けはずるいぞ! わ、わらわのことも……ああっ」
「フハハハハ! 何やら外野が煩いがこれも俺の研究の成果! 行け、怪人きのこ男! キノコ狩り部隊を迎撃するのだ!」
 どどどどど。
 突っ走ってきたのはドクター・ハデス(どくたー・はです)
 それに続くはハデスの発明品、怪人きのこ男ことハデスの 発明品(はですの・はつめいひん)(ややこしいけどしょうがない)。
 更にそれを追う高天原 咲耶(たかまがはら・さくや)奇稲田 神奈(くしなだ・かんな)
 ハデスはここロックが丘でパラミタクヤシイタケを元にしたバイオ兵器を開発していた。
 その名も『パラミタえろきだけ』!
 このピンク色の胞子を吸い込んだ者は、心の奥に抑えているエロい願望を発現してしまうのだ!
「ふむ……効果は完璧だが、あと一歩だな。なんとかパラミタえろきだけの効果を、怪人きのこ男に付与させたいものだが……」
 最凶兵器を従えたハデスは、その発明品の効果で大変な事になった咲耶と神奈を従え、ロックが丘を走り回っていた。
 その時、事件は起こった。
 ど・しーんっ!
「ほわあっ!!」
「!!」
 変熊仮面と怪人きのこ男が正面衝突。
 変熊の持っているキノコの胞子と怪人きのこ男の胞子が2人を包み込む。
「おぁお、これは……良い苗床!」
「アァーッ!!」
 怪人きのこ男の体が一瞬ナノマシン状に霧散し、変熊を包み込む。
 変熊と怪人きのこ男が奇跡の合体!
 怪人きのこ仮面、ここに誕生!
「ふしゅーっ!」
 怪人きのこ仮面となった二人は、パラミタクヤシイタケとパラミタえろきだけを全身に生やし、ピンクの胞子をまき散らしながらハデスの後に続く。
「む? いつの間にかきのこ男が完全形態に! さすがは俺の発明品。行くぞ!」
「ふしゅしゅーっ!」
 ピンクの煙がロックが丘を包み込む。