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お風呂ライフ

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お風呂ライフ

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 その頃、夢の世界から帰還していたシャウラは休憩室にいた。
 そこで、腰に手をあてて、フルーツ牛乳を飲む。
「ゴクゴクゴクッ……プハーッ! くーっ、風呂あがりはコレに尽きるぜ!! ん?」
 シャウラの隣では、ノボせた彼を介抱し、フルーツ牛乳を渡したユーシスが、じっと自分の手に持ったフルーツ牛乳を見ている。
「何だ? 飲めよ……て、ユーシスの金だけど」
「はい。何か、瓶へ直接口をつけて飲む、というのに慣れていませんので」
 生真面目厳格を絵に描いたような立ち居振る舞いのユーシスは、「コップはありませんか?」という顔を見せる。
「みんなそうやって飲むんだ。腰に手を当てるのが作法だぜ」
「……」
「やってみろって。気持ちいいから」
 シャウラに教えられたとおり、腰に手を当てるユーシス。
「手の位置はここで合っていますか?」
「ああ、バッチリだ」
 頷いたユーシスが、蓋を取り、フルーツ牛乳を飲む。
「ゴクゴクゴクッ……ハーッ!」
「どうだ?」
「ええ、シャウラ。これは中々良いものですね」
 ユーシスが振り向くと、そこに居たはずのシャウラの姿は無かった。
「あれ?」
 見渡すと、シャウラはまだ濡れた金髪を掻き上げ、目にとまった女の子相手にナンパを仕掛けていた。
「やぁ、花火でもどうですか?」
「……」
 シャウラが、事前に花火やら茶菓子を買い込んでいた理由をユーシスは知る。
「興が乗ったらギターで弾き歌いもやるよ」
「(……まぁ、いいでしょう……)」
 シャウラがナンパしたり赤裸々スケベなのは認めるが、彼は女性が嫌がる事をしない紳士でもあった。携帯番号の交換くらいはするだろうけど。
「(花火の後は、この裏山にテントを張って、酒でも飲むのでしょう。勿論、付き合わされるのは私でしょうけど……)」
 ユーシスはそう考えながら、真夜中に二人だけであらためて露天風呂にでも一緒に入り、静かに星空を眺めるのもよいでしょう、太陽の光も無いですし……と、今後のプランを再構築し始めるのだった。