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古城の花

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古城の花

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終章


「植物を管理するために、この古城を買いとりたいのですが……」

 かくして、お茶会の準備も整った頃。
 多比良 幽那(たひら・ゆうな)が、エリックへと申し出た。

「母の植物にたいする愛は分かるが、なにもそこまでする必要は……」
「ちょっとアッシュ、来なさい!」
(まったく……)

 都合の悪いことを口走りそうなアッシュ・フラクシナス(あっしゅ・ふらくしなす)を拉致って、幽那はいったんその場を離れる。

「私は植物学者ですわ。
 この古城には、未知の植物が眠っている可能性もあります」

 そのあいだの空白は、ジョゼフ・バンクス(じょぜふ・ばんくす)が繋ぐことに。
 自らの研究の内容を語ると、エリックもそれなりに興味を示し、なにげに盛り上がる。

「このどあほ!
 私が古城の主になれば、ここの植物達は私の守れる範囲に入るわ!」
「なんだ、必要あったのか。
 ならば問題ないな、我も手伝うぞ!」

 アッシュを納得させて、再び幽那はエリックのもとへ。

「ジョゼフ、ありがとう!」
「んー」
(こんなに必死になるなんて……幽那がそう言うならそうなんだろうとは思うけど、古城ねえ。
 興味なくはないかな)
「ということでエリックさん、どうかしら!?」
「我は花妖精である。
 ずっと一緒におるゆえ、幽那の植物を愛する気持ちは誰よりも理解しておるのだよ」

 ジョゼフに礼を告げて、交渉を再開する幽那を、アッシュも全力で援護する。
 そろいも揃って、植物マニアな3名。
 必死に食い下がるも、エリックをうなずかせることはできなかった。

担当マスターより

▼担当マスター

Yoshi

▼マスターコメント

お待たせいたしました、リアクションを公開させていただきます。
楽しんでいただけていれば幸いです、ご参加ありがとうございました。

リアクション代筆:浅倉博音