リアクション
第10章 光満ちる世界
-AM6:00-
巽は病棟の入り口前で線香を焚き黙祷する。
「この世界に縛られていた数多の哀れな存在たちが、これで安らぎを取り戻せますように」
トンネルを出る前にエースは死者たちに祈りを捧げる。
「冥界へと皆が渡っていけますように・・・。もしも彼らに次の生があるのなら、今度はもっと幸せな一生が過ごせますように」
迷わず逝けるようにマドンナ・リリーを、ゴーストタウンの大地へ投げた。
「ブーケ持ってきたんですけど、無駄になっちゃいましたかね」
「それならこうすればいいさ!」
アスクレピオスは幸の手作りブーケを空高く放り投げ光術を放った。
術によって綺麗に作られたブーケが砕けてしまう。
「ピ・・・ピオス先生、何するんですか!」
「いいんだよこれで。そうすりゃあ向こうに持っていけるだろ?死が2人を分かつとしても、愛がそこにある限り。アスクレピオスはヘラに代わって、お前たちの結婚を祝福しよう」
空へ向かって祈りの言葉を述べた。
トンネルの外へ出た生徒たちの手によって姚天君は刑務所へ送られていった。
「(このままじゃ終わらせないんだから・・・)」
口には出さなかったが、姚天君は激しい憎悪の念を抱く。
一緒に捕まってはたまらないと、ティムと祐はこそこそと逃げてしまう。
陣たちに病院へ運ばれた重症を負ってしまった真とカガチは、治療のためそのまましばらく入院することになってしまった。
大人しく療養し、お互い同じ病室で隣同士のベッドで静かに眠っている。
死者たちが徘徊する恐ろしい世界から全員無事に帰還し、暖かい日差しを受けた生徒たちは、いつもと変わらない日常に戻り笑顔が溢れた。
おはようございます、按条境一です。
皆様のおかげで実験に使われた亡者たちは、ケレスによって無事ナラカへ送られました。
またもや重症になってしまった方がいるようですね。
別のシナリオにご参加いただく際、治っている状態ですので進行に支障はありません。
今回も一部の方に称号をお送りさせていただきました。
シナリオの告知ようにブログを作ってみました。
按条境一の名前で適当に検索するとひっかかります。
こっちの方のロウソクの火も消しておきましょうか・・・。
では、また別のシナリオでお会いできる時を楽しみにお待ちしております。