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オオカミさんにご用心

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オオカミさんにご用心
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リアクション

 セレンフィリティ・シャーレット(せれんふぃりてぃ・しゃーれっと)セレアナ・ミアキス(せれあな・みあきす)は昼にはバーベキューや散歩を楽しんでいた。
 日が沈み、旅館に戻ると部屋についている露天風呂へとやってきた。
 遊び疲れた体を湯船につけると、得も言われぬ充足感を味わう。
「山茶花……綺麗……」
 セレンフィリティはうっとりと山茶花を見つめる。
「そうだね」
(昼にあんなにはしゃいでたから温泉でもと思っていたけれど……)
 セレアナはちょっと拍子抜けしているようだ。
「セレアナ……」
 そう囁くと、セレンフィリティは横にいるセレアナに肩を寄せる。
「セレンフィリティ……」
 セレアナは自分の指とセレンフィリティの指を絡ませた。
 しばらく月を見上げながら、無言になる2人。
「2泊3日にして良かったね。明日はゆっくり出来るよ」
「布団の中でずっと一緒にいることも出来るし、ね」
 セレアナが悪戯っぽく囁くと、セレンフィリティは静かに頷いた。
 雲がゆっくりと流れ、ちょっとだけ月を隠す。
 もう一度、月が出てきたときセレンフィリティが繋いだ手をそのままに急に立ち上がった。
「ねえ、見て。月がつかめそう」
 セレンフィリティは月へと手を伸ばした。
 ちょっとセレアナを振り返ってにこりと笑う。
「……」
(セレンフィリティ、綺麗……)
 月明かりに照らされた笑顔や体に息をのむセレアナ。
「ほら、セレアナも」
 そう言うと、セレンフィリティは繋いでいた手を引き寄せ、セレアナも立たせる。
 2人とも体を寄せ、見つめ合うだけで鼓動が早まる。
 湯気のせいなのか、見つめ合う2人の瞳は潤んでいた。
 互いにその瞳に吸い込まれるように、唇を重ねる。
 唇がそっと触れあい、相手の熱を感じる。
 すぐに顔を離し、互いの瞳を覗き込む。
「……今見ているのはお月様だけ」
「うん」
 セレンフィリティの求めに応じて、今度は深い深い口づけをかわす。
 キスをしながら、セレアナはセレンフィリティの背中に手を回し、背骨に沿って上から下へと指を滑らせた。
「ん……」
 予想していなかったその動きにセレンフィリティは舌の動きを弱める。
 その瞬間をついて、セレアナはセレンフィリティの奥深くへ侵入していく。
 そうして、甘く濃密な時間を2人ですごすのだった。