リアクション
ＡＣＴ４・救出
一方こちらは捕まった生徒を救出をするためにアジトを進む長原淳二とミーナ・ナナティア。
「淳二、止まって」
と、ミーナが淳二を手で制した。
曲がり角の向こうにはアジト内部を警備している鏖殺寺院信徒の姿がある。その邪悪な気配を察知したミーナは足を止め、そっと敵の様子をうかがう。
「あまり時間はかけれらません。ここは倒して突破しましょう」
淳二がミーナにそう言った。
その言葉にミーナはこくりとうなずいて答える。
ふたりは相手が後ろを向いた瞬間を狙い、物陰から飛び出した。
そしてふたりは得意の呪文で敵を撃破。
生徒の探索を続けるのだった。
◇
「――邪魔だっ！」
修羅の闘気を纏った桐ヶ谷煉がまたひとり敵を亡き者にした。
その凄まじさに敵も攻撃の手が緩む。
「戦闘中だぜ、気を抜くんじゃねぇ！」
そう叫ぶエヴァ・ヴォルテールは、覚醒型念動銃を敵に向かって乱射する。
エヴァの弾幕援護を受け、煉は怯む敵集団の中に突っ込んでいく。
そして数々の歴戦をくぐり抜け、彼がその身に刻み込んだ武術――それが今、発揮された。
煉の手にした無銘の白刃が、何度も宙をきらめいた。
すると敵は次々と悲鳴を上げ、その場にくずおれていく。
「悪く思うな。これも仲間を助けるためだ」
煉は無銘の刀身についた血を払うと、亡骸となって横たわる鏖殺寺院の信徒たちに向かってそうつぶやく。
そして生徒たちを急ぎ救出するために走り出した。
