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【祓魔師のカリキュラム】一人前のエクソシストを目指す授業 4

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【祓魔師のカリキュラム】一人前のエクソシストを目指す授業 4

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第14章 4時間目・自習

 ラルクたちも訓練場で、ホーリー・エクソシズム(花嵐)の練習をしている。
 他のチームにメンバーが足りないということで、2人ほどいないが今日は5人で行う。
「ふぅ、20分くらい続けたか?」
「そうですわね、少し休みますわ」
「あぁそうだ。章ってある程度、術を形状変化できるんだっけか」
「えぇ、そうですね。駆け出しのテスタメントたちでは、維持する時間が物凄く短そうです」
「だが、恐怖を与えるようなもんは避けないとな」
 ノーンが作ってきたクッキーを食べながらノートを確認する。
「ホーリー・エクソシズムも、イメージ変化出来るようになったら便利かもな…」
「メンバーの考えがバラバラだと、クローリスたちが困ってしまいますわ。そういう時は、一言相談してからにしましょう」
「ん、まぁそうだな。そろそろ練習再開しようぜ」
 教室から持ってきた桃のスープを飲み干し、石の上から立ち上がる。
「頑張って、わたくしはここで見ていますわ」
 真宵がテスタメントのメロンパンをもしゃもしゃ食べる。
「ま…またテスタメントの…!!」
「ちっさいこと気にしないでよ。怒ると魔道具の効力が落ちるわよ」
「ぅうー…」
 楽しみにとっといたメロンパンを取られたが、必死に怒りを抑える。
「召喚の中盤で裁きの章を、俺…ガイ…テスタメントで唱えて、哀切の章はテスタメント…俺の順番な。そのほうが分かりやすいだろ?」
「それでは始めますわよ」
「はい、おねーちゃん」
 エリシアとノーンは聖杯をかかげ、祈りを捧げてクローリスの召喚を始める。
 ラルクたちはタイミングを見計らい、裁きの章の詠唱をする。
「清らかな魔道具よ…我が精神と共にその力を具現し悪しき魔性を払う力となれ!」
「穢れなき意思よ。その高潔なる魂を以って魔性を打ち払い給え」
 ガイの後に続き、テスタメントも唱える。
 テスタメントは続けて哀切の章のページを開き、詠唱ワードを紡ぐ。
 自分の番が終わるとラルクに視線を向け、合図を送る。
 最後に彼の術を吸収したクローリスたちが召喚され、血の契約により“頼みごと”を知っている彼女たちは、白い花吹雪を吹き荒れさせる。
「範囲が広くなった感じがしますわ!」
「移動しながら操作してみよう、おねーちゃん」
 どうせなら維持しつつ場所を移動してみようと、ノーンたちは場内を歩いてみた。



「スーちゃん。この苺ドロップって、花や樹木の魔性が生み出した薬草から作られたものなんだって」
 終夏がスーに苺ドロップを見せる。
「うん?」
「…その、スーちゃんと作ってみたいなと思って、一緒に作ってみない?」
「んー…」
「ねぇ。アイデア術の練習しない?」
 結界術を練習しないかフレデリカが誘う。
「ぁ…どうしようかな。メンバー足りない?」
「他のメンバーは集めたわ。後は使い魔の力が必要なの。いざという時に使えないと困るし…お願い」
「そうだね、分かったよ」
「ありがとう。じゃあ、さっそく始めましょう」
 メンバーに羽美とベアトリーチェを加え、結界術の練習をする。
「まさか自習に呼ばれると思わなかったね♪」
 弥十郎たちも術を行使する準備を整えている。
「先に宝石の力をスーちゃんに吸収させてから、哀切の章の力を与えて」
「ここも順番に魔道具を使うのね?分かったわ」
「始めるわよ…」
 フレデリカたちは手持ちの宝石の光を、スーに注ぎ込み…。
「(哀切の章の力を、与える感じに…)」
 羽美とベアトリーチェはスペルブックの力を与える。
 地面に白い花びらが舞い散り、結界の中央にはパラソルのように花が1つ咲いている。
「攻撃対象とかは術者の、任意で行えるの」
「すごい…キレイ……」
「前よりも広くなったわね…」
 結界術の中を歩き回って広さを確かめる。



「自習時間、終わりですぅう!!皆さん、忘れ物ないでくださいねぇ〜」
 訓練場内と教室内の点検を終えると、校長は扉の鍵を閉めた。