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リアクション
9.おまけのNG集〜【女王様】役になり損ねた者達の叫び〜
以下は、【女王様】役として立ったが、既に【僕】役いなかったため命令が実行されなかった者達の、【女王様】ぶりとその結果。
彼女達は既出の番号を指定したため、命令を実行させることが出来なかった。(以下、順不同)
朝倉 千歳(あさくら・ちとせ)は、霧雨 透乃の後に命令を掛けた。
「【6】番と【10】番がアームレスリングで勝負。勝者には女王様の大切な物を差し上げます」
ちなみに大切なものとは「ネコミミセットと伝説の獣人格闘家大江戸 ゴビニャー(おおえど・ごびにゃー)の直筆サイン入り色紙のセット」だ(ゴビニャーについては相馬マスター様の「ネコミミ師匠とお弟子さん(全3回)」を参照である)。
現物は余りに大切すぎて、その場には持ってきていない。
だが番号の【僕】がいないために、却下となった。
「ゴンサロを懲らしめたかったが……【女王の加護】も役には立たなかったか。グループの数がものをいうとは!」
イルマ・レスト(いるま・れすと)も、透乃の後の順番となった。
「【6】番と【10】番に、即席コンビで漫才を披露して頂きますわ」
だがこれも番号の【僕】がいないために、却下となった。
「3分以内に参加者の半数以上を笑わせないと、テーブルの上で土下座させるつもりでございましたのに。残念ですわ」
椿 薫(つばき・かおる)も、透乃の後の順番となった。
「【6】同士で野球拳するでござる」
だがこれも番号の【僕】がいないために、却下となった。
「【女王の加護】があっても、1人では難しかったでござるな」
国頭 武尊(くにがみ・たける)も、透乃の後の順番となった。
「【10】番の者はパラ実に転校!」
だがこれも番号の【僕】がいないために、却下となった。
「くそ! これじゃ何のためにゴンサロを引きこんだのか、分かりゃしねぇぜ。裏切り者の王への制裁は、次の機会だな」
騎沙良 詩穂(きさら・しほ)も、透乃の後の順番となった。
「【6】番は校長室に護送車で突っ込む!」
「今回の責任者は【6】!」
だがこれも番号の【僕】がいないために、却下となった。
「ミラクルナンバー【2】だったけど。グループの力って、良くも悪くも作用するってことなのかなぁ〜? 考えなくっちゃ! だよね?」
カナリー・スポルコフ(かなりー・すぽるこふ)は、琳 鳳明の後の順番となった。
「【3】番は【10】番男子を女装ぉ〜!」
だがこれも番号の【僕】がいないために、却下となった。
「う〜ん、残念。でも大学デビューできたから、いっか」
支倉 遥(はせくら・はるか)も、鳳明の後の順番となった。
「【10】番が【6】番をロメロ・スペシャルで固めて、【6】番の腹部にシャンパンタワーを設置し、女王様よりロゼシャンパンの洗礼を受けて下さい」
だがこれも番号の【僕】がいないために、却下となった。
「くっ、グループの人数で劣りましたか!」
泉 椿(いずみ・つばき)も、鳳明の後の順番となった。
「【4】番は【6】番の手を縛って、あたしの手料理を全部食べさせてあげること」
だがこれも番号の【僕】がいないために、却下となった。
「あーあ、セサミに提案されて、折角作ってきてやったのにさ。ま、要胃薬だから……これで良かったのか?」
島村 幸(しまむら・さち)も、鳳明の後の順番となった。
「【3】番と【10】番の下僕! 【6】番に抱きついて誘惑なさい!」
クールに構えて。
「ゴンサロの遺伝子を残すことは害悪にしかなりません。さ、思いっきり潰してあげなさい」
だがこれは対象となる【6】番がいないため、実行不可となり、却下とされた。
「まあ、ゴンサロの脅威はとうになくなっていることですし。残念ですが、結果オーライとしますか」
ルディ・バークレオ(るでぃ・ばーくれお)も、鳳明の後の順番となった。
「【3】番と【8】番の者! 【6】番に抱きついて、誘惑しろ!」
だがこれも対象となる【6】番がいないため、実行不可となり、却下とされた。
「うーん、でも目的自体は果たせたことだし。これでパルメーラも安心できるだろ!」
如月 正悟(きさらぎ・しょうご)は、ラスティ・フィリクスの後の順番となった。
「【6】番の男性の退出を希望するよ!」
だがこれも番号の【僕】がいないために、却下となった。
「しかたないなあ。じゃ、敵さん潰すことにでも精を出そうかな?」
どれも面白そうな命令だったが、実行されることはなかった。
場内の観客達からは溜め息が漏れた。
去り際、遥は【波州伊達軍:Op.吊り天井の赤い雨】のメンバーに撤収を掛け、シャンパンタワーにロゼシャンパンを注いだ。
「ロメロ・スペシャルは、またの機会にお預けですね」
武尊は、既に退場した王とゴンサロの後を追いかける。
幸は事の次第を心配していたパルメーラに、メールで連絡した。
「これで、彼女も良い夢を見ることが出来るでしょう」
「ゴンサロじゃねえけどよ。検体を手に入れることも出来たしな!」
同じGAのルディは、ポカンとしているゴンサロの手下共を幸に渡す。
正悟は去り際、残っているゴンサロ達の手下や味方を酔い潰しに回る。
「まあ、作戦名【全員潰せば問題ないんじゃね?】ということで。遠慮なくどんどん飲ましまくるよー! 出来そうなことって言ったら、これくらいだよね?」
とかいいつつ、退場しても「女性陣」を守るために入り口からそっと見守るのであった。
そして残る4名は、同じNG集仲間として屋上の端で雑談に興じた。
彼らが会場に残ったのは、「そう急ぐこともないでござるよ」と、薫から誘いがあったからだ。
「隅から少しくらいこのバカ騒ぎを眺めて、おいしいものでも食べるくらい、よいでござる」
だが結局は、会場から追い出されて、受付前の踊り場に落ち着く。
薫がしこたま仕入れた料理と飲み物を囲んで、後から合流したカナリーと椿らも含めて、6人は長い間話し込んでいた。
【推理研】のこと。
【のぞき部】のこと。
【秋葉原四十八星華】のこと。
中でも熱心だったのは詩穂とカナリーだ。
アイドルグループのメンバーでもある彼女達は【秋葉原四十八星華】を熱弁し、ファンクラブの会報と、入会書を渡してきた。
「ライブですか? たくさんやりますよ! きっと楽しいですよぉ〜」
「だよね〜、カナリーちゃんもそう思うもん!」
そんな2人の瞳は、キラキラと輝いている。
(ファンクラブもいいけど、アイドル二期生も楽しそうだなあ……)
千歳、イルマ、椿、薫の4人は、アイドルコスチュームを着た自らの姿を漠然と思い描くのであった。
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