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節分に鬼っ娘退治!?

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節分に鬼っ娘退治!?

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 レロシャン・カプティアティ(れろしゃん・かぷてぃあてぃ)は、牛頭に乗っ取られた美緒のバストを食い入るように見つめながら、パートナーのネノノ・ケルキック(ねのの・けるきっく)に向かって、とつとつと説いていた。

「お、ほん。牛頭鬼から美緒さんを救うにはカプティアティ一族に伝わる秘伝の特別な除霊術を使うしかないです! 除霊は私一人にしかできません! いいですか、ネノノ、美緒さんを間違った方法で除霊しようとしてる人々を排除してください!」

それを聞いたネノノは、目を見張った。

「まあ、それは本当ですか! 知りませんでした! ともかく、美緒さんを救えるのはレロシャンだけなんですね!」
「そうなのですっ! あっ! あの男が美緒さんに抱きつこうとしています! 手始めににあれを排除してくださいっ!! 私が美緒さんを拘束しますからね!」
「わかりましたっ! サポートしますっ!」

ネノノが牛頭の周りをうろうろしながら叫ぶ。

「レロシャンしか除霊はできないのです! 皆さんに恨みはありませんが、攻撃させていただきますっ! ……えっと、レロシャンのそばにも一人いるし〜。あ、あ、正面にも……えと、えと」
 
 牛頭のけん制をしていたはずのトコモは、もはや美緒の胸を触ることしか頭になかった。

「む、胸〜〜〜〜!!」

奇声とともに、正悟、レロシャンとほぼ同時に、牛頭に飛びつく。

「待てい! そのGカップは私のものよっ!」

レロシャンがわめき、トコモの手を払って、牛頭の胸を掴もうとする。

「な、なによっ!」

トコモも負けてはいない。レロシャンの腕を掴んで触らせまいとする。

「いやほら。押さえ込まないと、な?」

そこへ正悟が、牛頭に後ろから抱きつこうとした。

「お前が触るんじゃなーーーーーーい!!!!」

トコモとレロシャンのパンチが炸裂し、正悟は吹っ飛んだ。メイベルがあきれたように言う。

「……あなたたち、一体何してるんですかぁ」

セシリアが呻く。

「如月さんあたりは気をつけないとって思ってましたけど、他にも……やっぱり」
「……このままだとトモコくん、豆をぶつけられるだけでは済まなそうな気がするのですが」

月詠が眼鏡を押し上げる。

「……まぁ、加速ブースターの調子は良いようですが」

ニンフィール・ベーティア(にんふぃーる・べーてぃあ)は知ったこっちゃない、という態度で豆を頬張っていた。
 
 フィリッパとともに、葵が魔法少女コスチュームに身を包み、飛び出してきた。
「愛と正義の突撃魔法少女リリカルあおい、登場!! セクハラする人には容赦しないんだから!」
フィリッパが叫ぶ。

「ガーターの誓いに掛けて!」

 女性を守る戦いにおいてのみ、数倍のパワーを発揮するヒロイックアサルトを発動させる。ネノノがその正面に飛び出した。

「うう、恨みはありませんが、邪魔させてはいけないので……いっけえ!ソニックブレード!」
「セクハラに天誅ぅう〜〜!!!!!」

葵のシューティングスターが炸裂し、同時にフィリッパがすさまじい膂力でトコモとレロシャン、まごまごしていたネノノをも吹っ飛ばした。

「……ふぅ〜……で、やっぱりこうなる訳ね、ったくあのバカ」

ニンフィールが呆れ顔で、さらに豆をぽりぽりと食べる。

「……4人追加、ですね」

ステラが気絶した正悟、トコモ、レロシャン、ネノノを見やってつぶやいた。ニンフィールが豆の袋を振り回して言う。

「良いわよあんなバカ、ボッコボコにリンチされようがどうせ何時もの事よ、気にしてたらキリがないわ……
それに、アイツならきっとゴ○ブリみたいにすぐに復活するわよ」