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リアクション
「ん? あれは……」
アクセサリーの説明をしていたヴァイスは、ふと知った顔を見つけた。
(サニーさん……かな。いや、あれ……?どっちにしてもなんか悩んでるようだし……)
考えるより先に、言葉が出た。
「おーい、そこの栗色の髪のキレイなお姉さーん!」
彼女がこちらを見たのを確認してから、ヴァイスは自信作をひとつ、手にする。
「夏向けに作ったアクセサリーがあるよ。髪に飾って、気分転換してみませんかー?」
「あれ?」
北都もまた、彼女の存在に気が付いた。
(サニーさん……だよね。ディスティニーランドで倒れたから心配してたけど、元気そうで良かった。でも、何だか……)
そして北都も考えるよりまず行動に移すタイプだった。
「サニーさん、久しぶり」
「え、ア、久しぶリ……」
「どうしたの? 何か様子が変だけど……」
「べ、別ニ何でもないワ」
「そう。じゃあこれ、僕からのプレゼント」
「これハ?」
北都から差し出されたストラップに首を傾げる。
「開運厄除けグッズなんだって。何かあればこの開運グッズが不幸もトラブルも吹き払ってくれるさ」
「あ……ありがとウ」
素直に受け取る。
その際に、彼女の表情が僅かに歪んだが、北都はあまり気にしなかった。
それはまるで、危険な物にでも触れたかのようだった。
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