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パラミタ・ビューティー・コンテスト2

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パラミタ・ビューティー・コンテスト2

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ラブ・リトル

 
 
『続いては、エントリーナンバー18番、ラブ・リトル(らぶ・りとる)さんです』
「きらきら〜ん♪ ビューティーラブリーフェアリーエンジェル、ラブちゃん登場♪」
 シャレード・ムーンに呼ばれて、ラブ・リトルがふわりとステージ上空から舞い降りた。髪と同じ色の、たくさんのひらひらがついたビキニを着て、髪にはブーゲンビリアの花を飾っている。足には、同じ花飾りのサンダルだ。
「るんるんるん、ラブちゃん、ゴー!」
 笑顔でスキップしながら、ラブ・リトルが一気に花道を進んで行った。
 ほどなくして、花道の突端に到着する。
「きらら〜♪」
 口から効果音で、ラブ・リトルが背中の羽根を使って飛びあがった。そのままクルリと一回転すると、後ろをむく。
 飛んだまま、ラブ・リトルがスキップしながら空中をステージへと戻っていった。
「なんとも、大胆であります」
 下から水着姿のラブ・リトルを見あげながら、大洞剛太郎が言った。
 確かに、このアングルはヤバい。
「コハクさん、コハクさん、しっかりして!」
「ううっ、か、可愛いです……」
 ベアトリーチェ・アイブリンガーがテティス・レジャを呼んで、コーラルリーフでコハク・ソーロッドを治してもらっている。いったい、今日何度目だろうか。
「いっそ、突き刺してもいいかしら」
 すでに蒼空学園の制服に着替えたテティス・レジャが、思わずそんな言葉を口にしてしまう。
「わあ、可愛いですわ」
 ラブ・リトルを見あげながら、ユーリカ・アスゲージが言った。
「しかし、観客の視線を考えているのだろうか」
「多分、気づいていないのでございます」
 ニコニコで観客たちの上を飛んでいくラブ・リトルを見て、イグナ・スプリントとアルティア・シールアムが顔を見合わせた。
「まあ、本人が楽しそうなので、よいのではないか」
 ルシェイメア・フローズンが、ラブ・リトルを下からガン見しようとしたアキラ・セイルーンの頭を押さえつけながら言った。
 そんな騒ぎをよそに、ラブ・リトルがステージへと戻ってきた。
「ラブ、ブラボー」
 座高の高いコア・ハーティオンは、アングルのことなどまったく気づかずに声援を続けている。
「一曲、いきまーす♪」
 ラブ・リトルが、ステージでラブ・ミュージックを奏で、ラブ・ソングを歌い出した。
『はい、ラブ・リトルさんのお歌のステージでした。審査員のみなさん、どうでしたか?』
『なかなか、やりますわね。いろいろとあざといですわ』
 天然は恐ろしいと、エリシア・ボックが言う。
『最高ですよお。面白さといい、幼さといい、自分の行動にまったく気づいていない残念さといい、最高ですよお』
 なんだかツボだったらしく、不動煙がハイテンションで答えた。