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訪れた特殊な平行世界

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訪れた特殊な平行世界

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 イルミンスールの街。

「なんかヤな予感はしたけど、やっぱ平穏には終われないのかよ!」
「だね。さてあれをどうするかだけど……」
 事情を聞き協力のため参上したシリウス・バイナリスタ(しりうす・ばいなりすた)サビク・オルタナティヴ(さびく・おるたなてぃぶ)は上空の記憶食いをにらんでいた。
「記憶を食うと分裂するってならゲロさせれば動きを制限できるんじゃねーか? ほら、不完全な記憶素材化レシピとか……ただ、他の廃棄物が混じっていたりあいつら自身がソレだと効果薄いかな? とにかく捕まえろってなら……あんましやりたくないんだけど……」
 適当に案を並べたと思ったらシリウスは『アルティメットフォーム』を使おうとするが
「シリウス、それはまだストップで。キミの力はヤバすぎるからもう少し知恵と勇気を試してみよう。何か弱点が分かるかもしれない」
 何やら思惑ありげなサビクが鋭く待ったを挟んだ。
「……弱点か」
 シリウスは変身を止めてじっと探りの目を記憶食いに向けたが
「それは他にも捕縛者がいるから次第に分かるとして、まずは作戦だね。シリウスの言う不完全なレシピで記憶を吐き出させる案にもう一つはレシピの廃棄物が元なら、元のレシピを中和するようなレシピや薬剤を使う。どちらにしろ調薬探求会に行った方がいいかもだけど……」
 サビクは弱点の話は別に置き、現在考えて行動に移せる事を並べた。
「それは近くにいる探求会の奴等に聞けば何とかなるだろ。素材も幾つか持っているはずだ。それに薬作っている奴等が何か情報を掴んだ可能性もある」
 シリウスはあちこち動き回っている調薬探求会の者達に目を走らせた。
「確かに……」
 うなずくサビクの元に知らせが入った。
 すぐに確認を終えるなり
「シリウスの言う通り情報を掴んだみたいだよ。廃棄者不明の廃棄物は調薬探求会が記憶素材化の薬作製時に出た廃棄物と中毒者の廃棄物が混ざった物らしいよ。ボクはそれを元に何か薬を作るよ。専門は対星剣・対光条兵器だけど日曜大工くらいの応用は出来るだろうから」
 サビクはニマリと不敵な笑みで改めてこれまで入手した情報を元に『即席武器工房』で役立つ薬作製に挑み
「……そうか。となれば、後はスムーズだな。オレは捕縛に……」
 シリウスは薬完成までに出来る事として『アルティメットフォーム』で超国家神になり超国家神の女王衣で衣装替えもして捕縛に動き始めた。
 幾つもの記憶食いを捕縛しては調薬探求会に引き渡し続けていた。その時に記憶食いの性質についての情報を手に入れた。調薬探求会が記憶食い消滅薬を完成させたと同時にサビクもまた薬を完成させてからシリウス達は双子達に遭遇した。