First Previous |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
Next Last
リアクション
そして他の黄金位
蛇座の村主 蛇々(すぐり・じゃじゃ)、三角座のアール・エンディミオン(あーる・えんでぃみおん)、獅子座エスフロス・カロ(えすふろす・かろ)。この三人も枢機卿の使い走りからルミーナと同じ命令文書を受けた。
「ルミーナ様やルカルカ様、ダリル様も同様の命令を受け取っておいでです」
使い走りはそう言うと協力して事にあたるよう促した。
「わかったよ。補佐をすればいいんだよね?」
蛇々の言葉に頷く使い走り。
「枢機卿からの任務ならな。了解したと伝えるのだよ」
エスフロスはそう言って、闘気をみなぎらせます。
「ふん! 黄金位とはいえ、脳筋のお前に任務など務まるものか」
アールの言葉に、エスフロスは誰が脳筋か! と軽く声の調子を上げる。そしてさらに言い合いになりそうなのを蛇々が必死で止める。
「とりあえず、エスフロスはやりたいようにやればいいよ。もし戦闘、になったら私とアールは、後ろから援護するから!」
その言葉は、エスフロスにとって全面の信頼と受け取られたので、エスフロスはまかせたぞ! などとと上機嫌になったが、蛇々などからすればとりあえず脳筋の獅子を突っ込ませておいて後ろから援護する方針でいるようだ。
そして、乙女座のラブ・リトル(らぶ・りとる)とその従者のコア・ハーティオン(こあ・はーてぃおん)および牡牛座の葛城 吹雪(かつらぎ・ふぶき)にも同様の指令が届く。
「このバルゴのラブ……最も神に近き女の手で、射手座の闘衣を取り返してくれようぞ!」
少し自意識過剰なラブはそう見栄を切ったが、最も神に近いのはこの組織では枢機卿である。
ということをハーティオンが突っ込むと
「お黙り!」
との一括とともに見えない一撃が飛んできてハーティオンは天高く舞い上がり、顔面から地面に激突する。
「さすが黄金位……その動きすら見えなかった……ガクッ」
ハーティオンが倒れるとラブがどついて意識を取り戻させる。
「とりあえず枢機卿経由の命令なんだから、やらないわけにはいかぬな。行くぞハーティオン!」
「はっ!」
こうして二人は出かけて行いった。
吹雪の場合、黙って鷹揚に頷くと、「理解したので疾く逝ねであります」と呟き、使いっ走りを恐怖に陥らせて退出させた。
闘気が、吹雪の全身を覆う。黄金位の中でも高位の実力を誇る牡牛座の貫禄であった。
First Previous |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
Next Last