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リアクション
■□■□■□■□■
【ルート2】
入ってすぐの三叉路を右手に曲がるルートに入ったのはルカルカとダリル、カオルのチーム、そしてナナリー・プレアデス(ななりー・ぷれあです)とヴィオレット・プリマ・プレイアデス(う゛ぃおれっと・ぷりまぷれいあです)だ。
しかし、しばらくして、二又に分かれるところに差し掛かると、ルカルカ達は右手へ、ナナリーは無言で正面の道を選んだ。
左手にも道はあるのだが、すぐに行き止まりとなっているのが見える。
分かれ道まではなんのトラップもなく、実に単調な道だった。
単調な道も分かれ道まで、一歩右手の道に入るとすぐに罠が発動した。
「床が動いてすぐに……こんにゃくが天井からぶら下がってる幻覚に遭うなんて……しかも! 何この感触……リアル過ぎ!」
ルカルカが叫びたくなるのも無理はない。
床は迷宮の奥へと猛スピードで動きだし、更に幻覚で作られた天井からぶら下がったこんにゃく(感触まで味わえます☆)を受けたのでは言いたくもなるだろう。
カオルとダリルはげんなりしてしまっている。
「俺の……俺の……罠解除担当としての立ち位置が……」
カオルは実に残念そうだ。
動く床は本当に早く、対処する前に次の三叉路に着いてしまったのだ。
「どっちに行くんだ?」
ダリルが聞くとルカルカは右手を指差した。
すぐにそちらの道に入ったが、先頭を歩いていたカオルが2人を腕で制した。
「どうしたの?」
カオルがしゃがみ込み、指でさした先には肉眼でも確認できる赤いレーザーを見る事が出来た。
カオル達のいるところのすぐ先から奥まで続いて等間隔で並んでいる為、無闇に歩くことはできない。
カオルは辺りをゆっくりと見回すと左手の壁のある一点で視線が止まった。
近づいて、壁に手を当てる。
すると、ガコンという音がして、壁から小さなボタンが出現した。
「すごーい!」
「見事なものだ」
ルカルカとダリルは口ぐちに言った。
カオルはそのボタンを警戒しながら押すと赤いレーザーが一瞬にして消えた。
2人からは拍手が贈られた。
ルカルカはご褒美とばかりに板状のチョコレートを手渡した。
それを嬉しそうにカオルは受け取った。
進めるようになり、先へと急いだが、行き止まりにあったのは【ハズレ】の文字だけだった。
引き返し、真ん中の道を行くと今度は何事もなく行き止まりに着いたがこちらも【ハズレ】の文字。
「次こそ!」
ルカルカがそう気合いを入れた途端、天井から何かがルカルカの上に降ってきた。
「何!? 気持ち悪い〜!」
ねっとりとしたものがルカルカの服を汚してしまっている。
スライムだ。
ルカルカは魔力を吸い取られてしまったようだ。
「大丈夫か? 予備の服がある。とりあえず着替えると良い。俺達は三叉路にいる」
「うん」
ダリルから渡された予備の服に着替えると、いそいで2人の元へと戻った。
「さ、ラスト! 行ってみよ〜!」
ルカルカの元気な声も空しく、ラストの道は大きな部屋があったがそこにも【ハズレ】の文字しかなかった。
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