リアクション
エピローグ
会場の後片付けをするスタッフの中に鼻歌を歌いながら楽しそうに作業をしているリカインの姿があった。作業を通して他のスタッフたちとも仲良くなり、空いた時間に裏方の話をあれこれ聞いたりも出来た。
今日のイベントを振り返りながらきっちりと片付けを進めていたリカインだったが、 実況席の近くを通った際に、片付け忘れたパイプ椅子に腰掛けて悔しそうにステージを見つめる寿子の姿を見つけた。
何度目か、そこを訪れると寿子はすっくと立ち上がり、通りがかったアイリへ告げるのだった。
「私……次のイベントは絶対負けたくない。アイリ、他に何か面白い企画はない?」
ライバルの存在が寿子の闘争心を目覚めさせたようだった。
「そこの君、君だよ君! ちょっといいかな?」
もしかしたら次のイベントでアイドルになるのは、今回観客側だったあなたかもしれません。
それが分かるのは、また別のお話。
最後まで読んでいただきありがとうございます。参加してくださった皆様方、本当にありがとうございました。
初のイベントものでしたので不安も多々ありましたが、少しでも楽しみながら読んでいただけるような物になっていればと思います。
それではまたどこかでお会いしましょう。
宇角尚顕