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リアクション
騎沙良 詩穂(きさら・しほ)は、秋葉原四十八星華として、
ゲスト出演していた。
パートナーの清風 青白磁(せいふう・せいびゃくじ)と一緒に
「曜日対抗ロリババアクリッカー」とかやっていたのだが、
それはさすがに放送できないため、
最終回らしいゲストを紹介する。
「なんと!
アイシャちゃんからお手紙が届いています!
『みんなへのメッセージ』を読むね!」
アーデルハイトや観客、視聴者の見守る中、
詩穂は吸血鬼の少女 アイシャ(きゅうけつきのしょうじょ・あいしゃ)の手紙を読みはじめる。
「皆さん、ご無沙汰しております。
私のことを心配してくれてありがとう。
早く元気になって、皆さんと一緒に過ごしたいです。
私はもう女王ではありませんが、
だからこそ、できることがあるのではないかと考え始めています。
契約者の皆さんと初めてお会いした時のこと、
詩穂からの手紙で、改めて思い出しました。
あの時から、私は、大勢の方々に助けられていたんですね。
だから、今度は、私も、自分にできることがしたい。
1人の人間として、私にできることは限られていますが、
それでも、なにかができればと思っています。
そのために、まず、身体を治すのを頑張りますね。
早く、皆さんとお会いして、
そして、世界が平和になって、
楽しく笑いあうことができるようになれば、と、そう願っています。
もう、女王だった時の力は私にはありませんが、
世界の平和を、毎日、祈っています。
アイシャ」
詩穂の手紙の朗読に、アーデルハイトは、うなずいた。
「アイシャ様……。
手紙でも私の番組に出演してくれてうれしいのう。
お身体も大変じゃろうに、気持ちを込めて書いてくれたんじゃな」
「アイシャちゃん、早く元気になってね!
また、皆で楽しく過ごしてくれるかな?」
「いいともー!」
詩穂の呼びかけで観客席から暖かい声が響く。
視聴者たちもアイシャへの想いは同様であった。
(アイシャちゃんのお部屋のテレビまで、この声が届くといいな)
詩穂はそう願った。
もしかしたら録画かもしれないが、きっと、アイシャはこのシーンを観てくれるだろう。
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