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リアクション
■盗み成功?
空京にある怪盗のアジト。
その中では蝶子が愕然としていた。
連れてきた人物は全員、本物ではなかったからだ。
「ねぇ、この牛の赤ワイン煮込みってもうないの〜?」
美羽は青太が作っておいた料理を平らげ……まだ食べる気だ。
「ええー!? もうこれで5杯目だよ!?」
「気にしない! だってこれ超美味しいんだもん!」
せっかく作っておいた蝶子の好物はそのほとんどが、美羽の胃袋の中へと消えている。
「あら、本当に美味しいですわね」
「実家の料理長と同じくらい腕が良いと思います」
ブリジットと舞も舌鼓を打っている。
「これは……美味し過ぎであります!」
「俺にも一口!!」
女装はもう良いのか、普通の口調に戻ってしまっている健勝が、まだ簀巻になっている正義食べさせてやる。
「バイト先で出してもウケそうな気がします」
ペルディータはお気に入りになったようだ。
「フォールも好きそう」
アスティは自分の旦那さんの事を考えている。
「あたしの好物……全部食べられてなるものかー! あたしにも持ってきなさい青太!」
「えっと……ごめん、蝶子お姉ちゃん……もうなくなっちゃった」
青太の言葉に打ちのめされた蝶子だった。
こうして美羽のさらわれてアジトにある食べ物を食べつくす勢いで食べて蝶子に精神的ダメージを与えるというのは成功した。
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