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はじめてのおつかい(ペット編)

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はじめてのおつかい(ペット編)

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残り7ターン
 
 
「さあ、残り時間もだんだんと少なくなってきました。どんどんとゴールしていきます。アズミラ・フォースターさんのアルビナスさん、日堂真宵さんのふぎむぎさん、小鳥遊美羽さんのローゼンクライネさん、リアトリス・ウィリアムズさんのロウファさん、ラルク・クローディスさんのタイタンさん、ルカルカ・ルーさんのゴーレム軍団は、スタート時と同じようにちゃんとダリル・ガイザックさんのオルガを肩に乗せて堂々のゴールです。本郷涼介さんのルタールさん。序盤はほぼ独走でしたが、最終的には今ゴールです。ゲシュタール・ドワルスキーさんのシュナイダー12世さん。途中でジャジラッド・ボゴルさんのナイアルラトホテップさんを拾ってのゴールです。ヘラ・オリュンポスさんのカルディアさんが、今ゴールラインを割りました」
 
    ★    ★    ★
 
「ななななななななな、なななななー!!」
「にゃー!!」
 やっと自由になった立川ミケが、ペットのネコ軍団と円陣を組んで気勢をあげている。
「記念、記念!」
 立川るるが、それを余すところなく記録しまくっていた。
 
    ★    ★    ★
 
「よし、小ババ様には勝ったぞ!」
「ぱんだー」
 すぐそばでは戦部小次郎とティーカップパンダの景虎も勝ちどきをあげていたが、肝心の大ババ様はグルグル巻きに縛られているのでちっとも聞こえてはいない。
 
    ★    ★    ★
 
「うおお、自分は餌じゃない。噛むのは縄だけだ、縄だけ!」
 まだお腹のすいているらしい槲に無差別に噛みつかれて、赤嶺霜月が悲鳴をあげた。なんとか縄が切れたところで、あわててポケットからカリカリを取り出して槲に与え、やっと人心地をついた。
 
    ★    ★    ★
 
「ああ、よくやった、よくやったぞぉ」
 あっさりと一噛みで縄を食い千切ったレオンを、派手にこねこねと撫で回して、あげくはひっくり返して足で腹をぐりぐりしてやりながら染谷こうきはうれしそうにペットと戯れていた。
 
    ★    ★    ★
 
「あ、ニャル、今綺麗なお嬢さんを口説いているので少し待っていて……ああ、行かないでください。ワタシが悪かったです。とりあえず助けて……」
 やっと駆けつけたペットにそっぽをむかれそうになって、エッツェル・アザトースはあわててニャルラトホテプを呼んだ。
 
    ★    ★    ★
 
 レイストリオがやっと痺れるのにも飽きてレースに復帰するころ、右介と左介はもろに氷の魔法陣に突っ込んでしまい、勢い余って転倒しながらも魔法陣を完全破壊してしまっていた。
 黒竜と白竜もなんとかかき氷から脱出した。
 彼らにザカコ・グーメルの風雅を加えた者たちが最終グループである。そして、真の最後尾は、終始マイペースのスラの助さんであった。
「なんだか、和みますねえ」
 スラの助さんの後をのんびりと歩いてついていきながら、クロセル・ラインツァートが言った。
「ええ、なんだか和むよね。以上、最後尾からのレポートでした。マイクお返しします」
 レテリア・エクスシアイが締めくくる。
 
    ★    ★    ★
 
「はい、受け取りました。では、ここで、まだゴールしていないペットたちを順番に紹介したいと思います」
 

24.ゆるゆるパイレーツ 25.ミーシャ   26.ゆーちゃん 27.む〜にゃ
28.セイツェマン    29.コト     30.フラウラス 31.納羽
32.シヴァとゼノン   33.ロビー    34.蛇のトリオ 35.オルカ
36.ビスマルク     37.フォルテシモ 38.小ババ様  39.ティーカップパンダ軍団
40.門次郎       41.パンとティー 42.ヨシテル  43.ミヤルス
44.ゲキとフレキ    45.小剛     46.甚八    47.テオル
48.ガブリエル     49.レイストリオ 50.右介と左介 51.黒竜白竜
52.風雅        53.スラの助さん
 
 
残り6ターン
 
 
「さあ、すでに半数以上のペットたちがゴールしておりますが、ここに来て一気にペットたちがやってきました。シス・ブラッドフィールドさんのゆるゆるパイレーツさん、ミシェル・シェーンバーグさんのむ〜にゃさん、マティエ・エニュールさんのミーシャさん、ズィーベン・ズューデンさんのセイツェマンさん、アンドラス・アルス・ゴエティアさんのフラウラスさん、エース・ラグランツさんのシヴァさんとゼノンさん、崩城亜璃珠さんの蛇のトリオさん、アーデルハイト・ワルプルギス様の小ババ様、ミルディア・ディスティンさんのゆーちゃんが次々とゴールしていきます」
 
    ★    ★    ★
 
「おお、やったな、アズミラ」
 肩にフェレットのナツメを乗せた弥涼総司がこちらへと飛んでくるアルビナスを見て言った。
「ええ当然よ。さあ、おいでなさい、アルビナス」
 アズミラ・フォースターは、歌を歌ってフクロウのアルビナスを呼び寄せた。
 
    ★    ★    ★
 
「なんだかんだ言って、ちゃんと、オルガを連れてきたよね」
「本当にそうだろうか!?」
 喜ぶルカルカ・ルーを尻目に、ダリル・ガイザックはひどく懐疑的だった。スタートとゴールは想定したコンビネーションだが、どうにも、途中は別行動をして、ゴーレムたちがオルガをほったらかしにしたように見える。
「再調整は必要だな」
「ダリルって、マッドテクノクラート?」
 異常にこだわるダリル・ガイザックに、ルカルカ・ルーが少し引く。
「そんなことはどうでもいいのだ。さあ、早く、俺たちを自由にしろ」
 ダリル・ガイザックが命令すると、オルガを始めとするゴーレムたちがずんずんと近づいてきた。なぜか、少し威嚇的ではある。
「ちょっと、ちゃんと安全なんだよね!?」
 少し心配になって、ルカルカ・ルーが訊ねる。基本的に、ゴーレムはマスターに危害を加えないはずである。はずである……。
「多分」
 ダリル・ガイザックは、一言そう答えた。