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リアクション
第1章 助っ人参上! 泥悶VS傾国、試合開始!
■□■1■□■ 鍛えろ! ドクター・ハデスの鮫岡猛特訓!
「くそお! あんな奴らに勝てるわけがねえ!」
泥悶中等部の鮫岡は、殺禍部部室であるのボロ小屋の壁を殴って憤っていた。
「慌てるな、鮫岡。
俺の呼んだ仲間と一緒に戦えば、きっとなんとかなるはずだ!」
「そうだぜ、鮫岡! 試合開始前からあきらめるな!」
王とキャプテンが、絶望する鮫岡を励ます。
「フハハハハハハ!」
すると、そこに、高笑いとともに白衣の男が現れた。
「あ、あんたは……!?」
「私の名はドクター・ハデス(どくたー・はです)!
お前の潜在能力を開花させてやろう!」
ドクター・ハデス(どくたー・はです)は、
鮫岡を指さして言った。
「そこの鮫岡とやら!
お前には、必殺技『ファイア・シャーク』を使う素質があるようだな!」
「な、なんだと……!?」
フラワシ使いは引かれあうという定めから、
ドクター・ハデスは、鮫岡の能力を看破したのだ。
「だが、お前の『ファイア・シャーク』では傾国に通じぬ!
試合の日まで特訓をおこない、
伝説の必殺技『ネオ・ファイア・シャーク』を身につけるのだっ!」
「で、伝説の必殺技だと!?」
パラ実生の多分に漏れず、鮫岡も「伝説」とかいう単語には弱い。
「では行くぞ!」
「ちょ、待……うわあああああ!?」
ドクター・ハデスは、
パートナーの機晶姫ヘスティア・ウルカヌス(へすてぃあ・うるかぬす)に命じると、
鮫岡を無理やり抱え上げさせ、特訓へと向かった。
★☆★
気がつくと、鮫岡は、滝に打たれて特訓を始めさせられていた。
「では行くぞ。ヘスティア! 特訓プログラム開始だ!」
「承知しました、ハデス博士。では、大岩を落とします。」
「のぐわーーーーーーーッ!?」
滝の下に、大岩を落とされて、鮫岡がつぶれる。
「傾国のディフェンスのシミュレートを開始します。
……ディフェンス陣のタックルの軌道の予測を完了。
シミュレート結果の再現を開始」
殲滅モードの発動で、
冥府の瘴気、奈落の鉄鎖、紅の魔眼、封印解凍を発動し、
暗黒オーラ・無表情・紅く光る眼という状態になったヘスティアが、
背中に搭載された3つの六連ミサイルポッドを一斉に発射する。
「ぐおあああああああああああああああああああああああああ!?」
18発のミサイルが一斉に鮫岡に降り注ぐ。
「よしいいぞ。って、うおあああああああああ!?」
「はわわっ、ハデス博士!?」
しかし、ヘスティアの戦術シミュレーションプログラムにはバグがあり、
ドクター・ハデスもミサイルに巻き込まれてしまった。
「おのれー、誰がこんな欠陥システムを作ったのだッ!」
「ごめんなさいごめんなさいッ! でも、作ったのはハデス博士ですけど……」
黒コゲになったドクター・ハデスにヘスティアがぺこぺこ頭を下げる。
「うおおお!」
ミサイルに殺到された鮫岡だが、
鯉の滝登りのように真っ赤な鮫が上空へと飛翔し、ミサイルを破壊した。
『ネオ・ファイア・シャーク』であった。
ズタボロになった鮫岡の前に、
爆発で頭がアフロになっているドクター・ハデスが言う。
「よくぞ特訓を耐えたな、我が弟子よ。
くっ、この右足の古傷さえなければ、俺も直接手助けしてやれたのだが……」
今、爆発して怪我した以外には、ドクター・ハデスに古傷などない。
「お前は、これで、新必殺技、『ネオ・ファイア・シャーク』を使えるようになった!」
「そ、そうか!
心なしか、身体が軽いような気がするぜ!」
鮫岡が言うが、出血多量で頭がくらくらしているだけかもしれない。
「この『ネオ・ファイア・シャーク』は足に負担をかける諸刃の剣。
1試合に1度しか撃ってはならん。いいな、絶対だぞ!?」
「そうなのか!?
わかった。この新たな力で、傾国の連中をぶっ飛ばしてやるぜ!」
こうして、ドクター・ハデスに念を押されつつも、
新必殺技を身につけて、試合に出場する鮫岡であった。
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