First Previous |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
11 |
12 |
Next Last
リアクション
■□■6■□■ 禁断のシュート! その秘密とは!?
こうして体勢を立て直したかと思われた、泥悶側だったが。
「まぁ、俺の脚力を見せてやんよ!」
ラルク・アントゥルース(らるく・あんとぅるーす)が、
神速で走り回って、
フォワードとして活躍する。
「うりゃああ!!入りやがれー!」
キーパーの明子が不在のゴールにラルクのシュートが炸裂する。
「コンジュラーでもオンミョウジでもないからフラワシなんて見えないけど、
それがどうした!
フラワシの有無が戦力の決定的差では無い事を教えてやる!」
珠代ファンである、風森 巽(かぜもり・たつみ)が、
「仮面ツァンダーソークー1」として、泥悶メンバーの前に立ちふさがる。
紅いマフラーを翻し、
仮面ツァンダーソークー1が、ミッドフィールダーとして縦横無尽にフィールドを駆ける。
「吹き飛ばすぞサイクロンッ!
コレで決まりだジョォォカァァッ!
蒼空の最大疾走≪スカイブルーマキシマムドライブ≫ッ!
パスッ!」
ボールを受けたのは、藤原 優梨子(ふじわら・ゆりこ)であった。
「不肖、フラワシ使いとしては未熟なれど、珠代さんに勝利を捧げたくー♪」
優梨子もまた、ぼんやりとした人影のフラワシを操り、
トリッキーなゴールを決める。
かくして、次々と傾国側に得点が入ってしまう。
その様子を見ていた、
ネージュ・フロゥ(ねーじゅ・ふろう)が、矢も盾もたまらず叫ぶ。
「こうなったら、地祇(ちぎ)の力を使うしか!
あたしもパラ実の有名人だった王さんが監督を務める泥悶ナインに加わって戦うよ!」
「いや、殺禍はイレブンなんだが」
王がツッコミを入れる。
しかし、もはや人数など問題になっていなかった。
「いっけえ! 空飛ぶ魔法↑↑!
そして、これが、ザンスカールの森の精 ざんすか(ざんすかーるのもりのせい・ざんすか)といっしょに、
地面にボールを叩きつける、
『ざんすかイラブハリケーンシュート!』!!」
「何しやがるざんすー!?」
しかし、ネージュはざんすかごとボールをキックし、地面に叩きつけた。
「ふっ、地祇程度!
日ごろから鍛えてる俺には通用しねえ……って、のわあ!?」
ラルクが、ざんすかが顔面に向かって突っ込んできたため、慌てて撃ち落として地面に叩きつける。
「ギャブッ!?」
「あっぶねえ、ざんすかなんかとキスするところだったぜ」
ラルクには大切な人生のパートナーがいるのである。
貞操を守るために、ざんすかは地面に顔面から着地させられたのだった。
「なっ、ざんすかが一撃で!?」
ネージュが戦慄する。
「もとはといえばユーのせいざんす!
よくもひどい目にあわせてくれたざんす!」
「って、きゃああああああああああああああああああああ!?」
ざんすかが、空中に飛び上がって、
ネージュを頭突きでシュートする。
ざんすかにぶっ飛ばされたネージュは、泥悶チームのオウンゴールになってしまった。
「あら、面白い事になったじゃない。これは後が楽しみね」
(監督?)
(きっと、深遠なお考えが……ぞくぞくしますねー♪)
ネージュがゴールしたのを見て、意味ありげにほくそ笑む珠代を見て、
仮面ツァンダーソークー1が首をかしげ、
優梨子が満足げにうなずいた。
ここで、またもホイッスルが鳴る。
前半戦終了。
傾国10(&ネージュ) − 泥悶0
First Previous |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
11 |
12 |
Next Last