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リアクション
「金団長、こちらへどうぞ」
「参謀長もこちらへ」
「ああ」
「すまないな」
祭りムードとは一変、静寂に包まれている美術館。
ルカルカと蓮華がペアになって金と英照を案内していた。
「大陸は違えど、美の意識は一緒か」
「そうですね。……金団長はどんなものを美しいと思いますか?」
蓮華がそう聞くと金は即座に答える。
「生きること」
「生きること、ですか」
「生きているからこそ、美しいと評されるものがどこから生まれる。なれば美しいの根源は生きること」
「さすが団長。考え方が面白いですね」
「何分皮肉屋でな。偏屈した考え方しかできんのだ。それよりこの後はどうするつもりだ?」
「この後は少し早めにはなりますが宴会をしようかと。準備はすでに整っておりますので、是非金団長と英照参謀長にもご出席して頂ければと」
聞かれた問いにすかさず答える蓮華。この辺りはやはり軍人と言うべきだろうか。
「そうか。英照」
「団長が行くのであれば」
「うむ」
「それじゃそろそろ向いましょ」
「ル・カ・ル・カさんっ」
「その声は、理沙?」
ルカルカの言うとおり、後ろに待ち構えていたのは理沙だった。
他にもセレスティア、シャウラ、なななの姿もあった。
「先ほどは挨拶しかできず、すいません。また別行動を許してくれて、ありがとうございました」
「ううん、お祭りは楽しめたかな?」
「お陰様で。金団長、お、自分とこちらのなななも宴会に参加してもよろしいでしょうか?」
「幹事は私ではない。ルカルカに聞くといい」
「それじゃ団長にお任せしますよ」
「……構わん」
「あ、ありがとうございます」
「ゼーさんらしくないね?」
「しっ」
シャウラたちも無事に合流したところで金たちは宴会所へと向う。
が、ルカルカだけが引き止められた。
「宴会のところ申し訳ありませんが、一言だけコメントを頂いてもよろしいでしょうか?」
「ああ、ごめん。そうだったね。確か中継基地の発展についてだっけ?」
「はい。ルカルカさんは施設の創設などに力をいれていたと聞いていましたので」
「それじゃカメラ目線でよろしくね」
カメラがルカルカに向けられる。しかし、すでにルカルカもキリっと顔つきを整えていた。
「ここまで中継基地が発展したのは、開拓者の皆様が危険も顧みず前へと進んでくれたからだと思います。
だからこそ、まだまだ中継基地は発展すると感じています。この中継基地がパラミタとニルヴァーナを繋ぐ架け橋となる街になるよう邁進していきたいと存じます」
さすが金鋭峰曰く『最強の矛』。完璧無敵のコメントである。ん、『最強の矛』は関係ない? ……そんなことはないのである。ないったらないのである。
「ありがとうございます」
「ぶーちょっとは噛んでもよかったのにー」
「はきはきと伝わりやすくなるべく簡潔に。いつも心がけてるからね。それじゃルカもう行くから、二人も楽しんでね」
「りょーかい。そっちも楽しんでねー!」
その後ルカルカは再度金たちと合流し、そのまま獅子の湯へと向う。
何故か?
宴会があるからだ!
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