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砦に侵入するは女体化男子!?

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砦に侵入するは女体化男子!?

リアクション


女体化男子・出撃!

 ダオザの砦の入口に桃幻水で女体化したフェリクス・ジェイコブ、想詠 夢悠(おもなが・ゆめちか)と、少女の結が立っている。

 桃幻水の効果でフェリクスは銀の髪が腰まで伸びたスレンダーな体型に。
 ジェイコブは長身でどこか危険な印象のブロンド美女に。
 夢悠は、上下共にピンク色でフリフリ付の可愛らしい下着の上にふわふわのワンピースを着ていた。

 ジェイコブは自分の姿がその辺のスーパーモデルなど足元に及ばない美形になったのを見て、思わず我ながら惚れてしまいそうになったが、それは押さえたこというとはフェリクスと夢悠には内緒だ。

 門番に声をかける夢悠は、特技の誘惑を利用し、泣き落としにかかる。

「攫われた義姉だけに苦労はさせたくないので、私も一緒にいさせてください。何でもします!」
「ほぉ……なんでも、ね。そちらのお譲さん方も?」

 嗜虐心を刺激する夢悠を見、続いて眼帯が隠れるように前髪を左側に流しているフェリクス、最後にFカップは優にあるであろうジェイコブを見ると、門番は中へ入る事を許した。
 ただし、目隠しと手錠の拘束をしてだが。

『芭柘美、今から中へ入るぞ』
『OK.気を付けてね』

 侵入したフェリクスは芭柘美と精神感応で連絡を入れる。
 ジェイコブは目隠しされつつも、内部構造を理解する為に音や足裏を通じて伝わる感触などを記憶に焼きつけていった。

 あちこち曲がりながら進んで行くフェリクスたち。


―――スガァァァン!!


 砦内を揺らす程の振動が伝わって来る。

「なんだ、今の音!?」
「外から何者かが攻撃を仕掛けて来たぞ!」
「捕まえた女を逃がすな!」
「外の数は何人だ!!」

 目隠しをされた状態で状況は見えていなかったが、慌てている声や騒動はフェリクスたちにも理解できる。



◇          ◇          ◇




 M203グレネ−ドランチャーで敵車輌や砦に40mm擲弾を派手にぶっ放し、いぶり出したモヒカンたちの惹き付けに掛かる大洞 剛太郎(おおほら・ごうたろう)

「かっ攫った女の子を侍らしてハーレムとか、若干羨ましいぞ……まぁ、ちょっと痛いお仕置きをしなくてはならんな」

 グレネードランチャーでいぶりだされたダオザに剛太郎は小銃弾で脚を撃ち抜いていく。
 しかし、中から溢れてくるダオザたちの数は増える一方。
 倒れていくダオザもそれに比例するように増えていった。

「さぁ、ここから先は楽しい楽しいヒーロータイムだ」

 後方から派手に撃ちかましていく剛太郎とは反対に柊 恭也(ひいらぎ・きょうや)は砦を目指してどんどん前へ進んで行く。

「ズッパシいこうズッパシ!」

 剛太郎に倒されなかったダオザを片っ端からぶっ飛ばしつつ確実に砦へ近づく恭也。
 どうにか恭也を砦内に入れないよう、ダオザも応戦するが恭也もしくは剛太郎によって倒されていく。

 そんな彼らの影で黒崎 竜斗(くろさき・りゅうと)ミリーネ・セレスティア(みりーね・せれすてぃあ)がダオザに気付かれずに砦内へ侵入することに成功した。



◇          ◇          ◇




「相手は二人だけだろ……なに手こずってんだか」

 なかなか騒動が終わらないのに呆れている門番の男。

「そ、そうですね。私、怖いです……」

 外での攻撃が陽動であることを知っている夢悠は、あくまでも怯えていますといった風を装いそっと門番の男へすり寄った。

「大丈夫、こちとらここらでは有名な盗賊団ダオザだぜ。……ん? なんでキミ手錠が外れて、る!?」

 皆まで言う前にフェリクスとジェイコブによって制裁が加えられ門番は撃沈した。

「二人とも、すごいね」
「いや、制裁を加えられたのもおまえのおかげだ」
「ピッキングがバレなくて良かったな」
「うん、そうだね。いつバレちゃうかビクビクしてたよ。じゃ、オレは瑠兎子の所に案内してもらうからここで! 二人とも頑張ってね」

 にっこり笑い夢悠は、フェリクスとジェイコブと別れた。