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戦乱の絆 第二部 第一回

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戦乱の絆 第二部 第一回
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潜入作戦2

百合園生のレロシャン・カプティアティ(れろしゃん・かぷてぃあてぃ)と、
ネノノ・ケルキック(ねのの・けるきっく)は、
潜入した空母の通路で、敵襲に飛び出してきた従龍騎士達を相手取る。
「対人戦闘なら任せてください!
この拳と!
アホ毛で!
ガンガン攻撃して敵をやっつけます!」
サイコキネシスでアホ毛を動かすレロシャンだが。
「アホ毛は関係ないと思いますよ。
あと、遅いですよ、レロシャン!」
ネノノはツッコミを入れつつ、二刀流のソニックブレードで攻撃する。
それを、同じ百合園生である、
ミルディア・ディスティン(みるでぃあ・でぃすてぃん)
和泉 真奈(いずみ・まな)がサポートする。
重い鎧に身を包んだミルディアは、敵の攻撃を防ぐように立ちふさがる。
「派手に暴れて、奥に行って破壊活動をする人をあたし達がサポートするよ!」
「派手に暴れる……ですか。それも面白いかもしれませんね」
真奈は、バニッシュで攻撃を行い、前衛のミルディア達を補佐する。
「あとは頼んだよ……って死ぬつもりは無いけどねっと!」
深緑の槍で従龍騎士の剣戟をいなしつつ、ミルディアは、走っていく味方に叫んだ。

元百合園生で、今は葦原明倫館の生徒である、
東雲 秋日子(しののめ・あきひこ)も、
ヴァイシャリーの危機に、駆けつけたのだった。
「ヴァイシャリーを帝国に奪わせたりなんかしない!」
光条兵器の光で目くらましを行ったところで、
召喚で呼び出したパートナーの遊馬 シズ(あすま・しず)を増援にする。
「秋日子サン、そのやり方はちょっと卑怯なんじゃねぇの?」
正々堂々と戦うことを信条とするシズが言うが。
「この状況で卑怯も何もないよ!
ヴァイシャリーが占領されちゃったら元も子もないんだから!」
秋日子は、反論しつつ光条兵器を振るう。
「しかたないな。
……おい、どこ行く気だよ。狙うならこっちだろ? 間違えんなよ」
シズは、奥に駆けていこうとする味方を追おうとする従龍騎士の前に立ちふさがる。
「危ない!」
しかし、実力不足で苦戦を強いられたところを、レロシャンが割って入る。
「共闘するなら正々堂々としてるはずですよ」
「ああ、ありがとう」
シズは礼を言い、ミルディア達とも協力して、従龍騎士を相手取る。

こうして、レロシャン達が派手に陽動を行っている間。

シャンバラ教導団の
比島 真紀(ひしま・まき)
サイモン・アームストロング(さいもん・あーむすとろんぐ)
レジーヌ・ベルナディス(れじーぬ・べるなでぃす)
エリーズ・バスティード(えりーず・ばすてぃーど)達は、
味方の退路の確保に努めていた。
「予想通り、潜入後、すぐに敵に反応されてしまいましたが、
自分達は全員が無事に帰還しなければ元も子もないのであります。
そのために、この持ち場を死守しなければならないであります」
「ああ、敵の新型イコンは陸戦型だ。
上陸するまでは本領を発揮することができないからな。
それまで、持ちこたえられるよう、俺達ががんばらないとな」
真紀の言葉に、サイモンもうなずく。
(教導団は国軍となりました。シャンバラの平和のために、
一層、気を引き締めて任務に当たらなくてはなりませんね……)
レジーヌは、真面目に考え、
ヒールで怪我人が出たらすぐ救助できるよう準備している。
「潜入作戦ってワクワクするね!
レジーヌには指一本触れさせないんだからっ!」
エリーズは、真紀やサイモンとともに、レジーヌを守るように立つ。

真紀達は、派手な戦闘にはならないように気を付けながら、
退路として確保している通路に
エリュシオン軍が入ってこないように気を配る。
それは、全体から見れば地味だったかもしれないし、
とても精神をすり減らすものではあったが。
真紀やレジーヌ達がいたからこそ、
この後の作戦はシャンバラ側有利で進むことになったのだ。



そのころ、別の通路では。
真口 悠希(まぐち・ゆき)と、
魔鎧として装着されたカレイジャス アフェクシャナト(かれいじゃす・あふぇくしゃなと)が、
従龍騎士達の前に立ちふさがっていた。
「ボクはロイヤルガードの真口悠希……」
自ら名乗りを上げて、悠希は注目を集める。
「大任を果たす為、通らせて貰います……。
止められるものなら……止めてみろ!」
悠希は、強い瞳で敵を見据える。
(悠希のカレイジャス……勇気……の高まりを感じる……。
それが皆に届く様に、私の力……貸してあげる)
アフェクシャナトは、自らの力のすべてを悠希に託す。

さらにそこに、普段のロック風の格好に、
ロイヤルガードのマントを羽織った五条 武(ごじょう・たける)と、
パートナーのイビー・ニューロ(いびー・にゅーろ)が駆け込んでくる。
「よォ、帝国の飼い犬共ォ! 同じ飼い犬同士、仲良く遊ぼうぜェ!」
「ロイヤルガードだ! 2人も現れたぞ!」
従龍騎士達は、悠希に続いて武も現れたので動揺する。
「あなたもここに来ていたのですね」
イビーは、悠希に声をかけ、
「さ、武。セレスの為に頑張りますよ」
パ−トナーにも言う。
「おうよ。ロイガとしてもロッカーとしてもてめえらはムカつくんだよ!
まとめてサヨナラだァ!」
則天去私で、武は、悠希を取り囲んでいた従龍騎士を攻撃する。
「武さま……。
ボクも、皆のためにがんばります!」
仲間の姿にさらに勇気を奮い立たせられて、悠希も刀を振るう。