空京

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戦乱の絆 第二部 第二回

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戦乱の絆 第二部 第二回
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■ヘクトルと第七龍騎士団1

第七龍騎士団団員の
マッシュ・ザ・ペトリファイアー(まっしゅ・ざぺとりふぁいあー)は、
事前にヘクトルに確認していた。
「一般団員もこれからヤークトヴァラヌスに乗る機会はあるのかな。
それから、以前、アイシャを捕らえる時に使った魔法対策のネットを、
ヴァラヌスに標準装備させてほしいんだけど」
「あの魔法ネットは、物理的な戦闘力の高い契約者相手では、さほど効果が見込めない。
相手がアイシャ女王であったからこそ、有効な作戦だったんだ。
だから、今後、ヴァラヌスに標準搭載するのは難しいだろう」
「そうなんだ……」
「ヤークトヴァラヌスについては、これから量産されれば、
戦功次第でお前たちが乗れることもあるだろう」
「うん、わかったよ。俺、がんばるからね」
マッシュは、無邪気さを装って言う。

進軍中、口数の少なくなったヘクトルに、
魄喰 迫(はくはみの・はく)は言う。
「迷うくらいならいっその事大帝に疑問をぶつけるってのはどうだ、ヘクトル?
結果がどうあれスッキリすると思うぜ、自分の中での方向性も見えるだろうし」
「考えておこう。だが、そのためにも、今のこの戦いで結果を出さねば……」
ヘクトルは思いつめた顔で言う。
マッシュは、その様子を横目に見つつ、
騎士らしく紳士的に、逃げる者や民間人に手出しはしないようにしている。
(こんな作戦くらいで動揺しちゃってさ。
ヘクトルが騎士団隊長を降ろされたりする事があったら、俺達が代わりになれるかな?)
マッシュは本心をさらすことはなく、冷静にふるまう。



一方、そのころ。

第七龍騎士団員の
相田 なぶら(あいだ・なぶら)
フィアナ・コルト(ふぃあな・こると)が、
音井 博季(おとい・ひろき)
西宮 幽綺子(にしみや・ゆきこ)の前に現れていた。

「音井さん……」
なぶらは、師匠の姿を認めると、ヴァラヌスを下りる。
「ロイヤルガードに推挙されたそうですね」
「ええ。なぶらさん。君は龍騎士になったんですね」
対峙する二人に邪魔が入らないよう、
フィアナと幽綺子は周囲をひきつけようとする。
「何人たりとも、二人の戦いを邪魔させはしません!」
「博季に近づく者は私が相手よ!」
フィアナと幽綺子は戦いに邪魔が入らないようにする。

なぶらと博季は、生身での戦闘を開始する。

「現女王は国民の事なんか全く見ていない。
見ているのはいつも前女王アムリアナさんだけ。
俺はそんな自らの決意も無く民も見ない人が女王となって
シャンバラの人達が幸せになれるとは思えないし、
前女王が言っていた『共に素晴らしい王国を作りましょう』と言う言葉にも反している気がする。
俺はこの気持ちを女王に伝えるまで、例えシャンバラと敵対したとしても引き下がらない!」
なぶらは、自分の気持ちをぶつける。
「誰にも、何が本当に正しいかなんてわかりません。
……だから君は、自分の信念を貫いて。
他人が見てどうかじゃない。君の意思で、君の理想を、信念を貫いて下さい」
二人の剣が激しくぶつかりあい、
博季がなぶらの剣をはじきとばす。
「……だから、シャンバラにはいつ戻って来てもいいんです。皆にも、僕からも説明します」
実力で博季が勝ると思われた時。
「ああっ!」
幽綺子に従龍騎士が剣を振り下ろそうとする。
「くっ!」
博季が一瞬、気を逸らした隙に、フィアナはなぶらを抱えてバーストダッシュでヴァラヌスへ走る。

「合流だ!」
ヘクトルの号令で、なぶらとフィアナのヴァラヌスは走り去る。
「音井さん。俺は、俺の信念を貫きます!
それから、次に戦うときは、勝ちます!」
なぶらは、そう言い残して去って行った。