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彼女はデパートを見たことが無い。

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彼女はデパートを見たことが無い。

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 場所変わってデパートの駐車場に駐車している大型トラックの中。
「それじゃあ、みんなお願いします。自分はトラック前で待っていますので」
 秀幸達によって連れてこられた眠っているニアを囲むルカルカ・ルー(るかるか・るー)ダリル・ガイザック(だりる・がいざっく)朝野 未沙(あさの・みさ)天海 護(あまみ・まもる)天海 北斗(あまみ・ほくと)天海 聖(あまみ・あきら)の爆弾解除班の面々。
「それじゃあ、早速始めましょ」
「そうだな。まずは出力を下げておこうか」
 ダリルがなれた手つきでニアをメンテナンス機器につなぎ出力を下げる。そして、内部構造を機器のモニターに出力させる。
「爆弾の位置は……腹部ね」
「このままだと服汚しちゃいそうだし、着替えさせちゃおっか。男性陣はちょっとそっち向いててね」
「了解だ」
「私も手伝うわ」
 ルカルカと未沙がニアの服を着替えさせる。
「よし、完了♪」
「それじゃ、早速……」 
「気をつけろ、受信装置には常に信号が送られている。うかつな事をすればここで爆発する」
「もちろん分かっているわ」
「それなら僕がその信号を妨害しましょう」
 聖が『情報攪乱』を使い信号の妨害を開始。
「助かるわ。ちょっと待ってね……。あ、コレね」
 未沙がニアの腹部を開け、自爆装置と思われる物体を発見する。
「取れるか?」
「ちょっとやってみる……。うん、出来た」
 自爆装置をニアから取り外す。
「上出来だ。データの回収はそちらに任せる。こっちは自爆装置の解体を行う」
「僕達がやるよ。北斗手伝って」
「了解!」
 護と北斗がニアの中にある『麻薬密売グループに関するデータ』の回収作業に入る。その間にダリルと未沙が自爆装置の解体作業を始める。
「これは……、なかなか複雑な構造をしているな」
「素人が作ったわけじゃないみたいね……」
「二人とも解体できそう?」
 難航している作業を心配そうに見るルカルカ。
「大丈夫よ……。よし受信装置外れたわ。聖さんありがとね」
「いえ、このぐらいならお安い御用です」
「よし、こちらも外れた」
 ダリルが自爆装置の信管を外す。
「ダリルさん、データの回収完了しました」
 護がデータの入ったディスクを手にしていた。
「助かる。ルカ、それを持っていてくれ」
「任せて♪」
「後は……ねぇ、赤と青どっちだと思う?」
 未沙の手元には赤と青の導線。
「少し待ってくれ……」
 ダリルが自爆装置の構造を確認する。
「それって、間違えるとやっぱり……?」
 ルカルカが確認すると未沙が頷く。
「どかーんね」
「たったこれだけのことなのに、間違えると一大事だもんね……」
「青だ、青を切ってくれ」
「青だね。それ!」
 未沙が青の導線を切る。少ししても自爆装置が反応する気配なし。
「正解だな。後は爆弾部分を外して……。よし、解体完了だ」
「最後に、これを処理して終わりね」
「じゃあ、ニアは……」
 ルカルカの言葉にダリルが頷く。
「これで自由の身だな」
「良かった……」
「あの、そこで一つ提案が」
 護が手を上げる。
「なんだ?」
「服に関しては綺麗なんですが、ところどころ損傷部位が見られるので、ニアのメンテナンスもするというのはどうでしょうか?」
「せっかくだから新品同然にしてあげようぜ!」
「このままではせっかくの美しい身体が台無しです」
「結構損傷部位が目立つからな……。俺はその意見に賛成だ」
「……そうね。せっかくだからやってあげちゃいましょうか」
「そうと決まれば早速やってあげましょう。北斗、聖。準備を」
「了解!」
「お任せください」
 こうして、自爆装置解除、データ回収だけではなく、各種パーツまで綺麗にしてもらったニアだった。