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Cf205―アリストレイン―

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Cf205―アリストレイン―

リアクション

燕馬:セレモニー車輌だ。こっちには近づかない方がいい。こっちはこっちでパラミタ十字教団ってのが武装してスピーチしている
彩羽:交渉ナウよ。【アリス】という名前の乗客を探しているらしいわ
アリサ:アリス!? まさかと思うけど、私?

 アリサの読みはロシア語によるものだが、英語表記に直すとアリスとも読める。赤い制服というのも、そのままアリサに当てはまる。

ルカルカ:てなわけで、アリサはこっちには来ないように

 注意を促され、アリサは頷く。

アリサ:わかりました……
鉄心:寝台車にそのことで気になる人物がいる。俺はそいつに接触してみる
渚:私達も情報がほしい。この列車に【殺人鬼】が乗っている。不審人物を見かけたらよろしく頼む
煉:おそらく、銃声はそいつの仕業だろう。銃声がした場所は俺が調べに行く。詳しい場所を誰かわからないか?

 桐ヶ谷 煉(きりがや・れん)の問に、幾らかの情報が集まる。どうやら銃声は寝台車から聞こえたようだ。


舞花:今ひと通り全車両を精神体化して見てきました。1号車、セレモニー車でトレインジャック? 2号車、3号車、食堂車は今のところ異常はないです。 寝台は個室までは見ていませんが、セレモニー車に入れなくなっています。殺人鬼のことなんですが……後方の運転席で人が死んでます……

 殺人鬼の犯行がすでに終わっている事が知らされる。しかも、銃声が聞こえたの全く違うところでだ。

舞花:前方の運転席に運転手は健在です。WLOに見張られては居ますが、なにか守られている感じです
ダリル:セレモニー車の扉は俺が《電脳支配》でロックしている。一応の時間稼ぎだ
サツキ:アンタのしわざですか!

 寝台車からセレモニー車へと戻れなくなっていたのが、ダリルのせいだと知り、サツキが憤慨した。これでは燕馬と離れ離れだと。

燕馬:サツキ、君はこっちに戻らないで、フィーアとアリスを探してくれないか?
サツキ:……わかりました。ひとまずそうします
アサト:というか、なんか食堂車の情報がすくねーぞ? 連絡要因居ねーのか?
アリサ:なんか朝斗さん、言葉遣い変わってません? 若干声も
アサト:ああ、ボクは朝斗の別人格ってところだ。まともにボクと会話できた他人はアンタが初めてじゃなか? まあ、よろしくだぜアリサ
朝斗:だめじゃない。ちゃんと挨拶しなきゃ!

 朝斗の別人格たるアサトは本人格に悪っぽく笑う。
 アサトは表立って、朝斗と人格を帰ることはないが、その存在自体はセラフィスとしてルシェンも研究証明している。そして、いま、アリサの強力な《精神感応》により存在の実証がされたことになる。
 しかしながら、3号車。多重人格者が元、現、分裂したのをあわせて5人もいるのは何かの因果だろうか?

アサト:そんなことよりも、食堂車だ。どうなんだよ?
アリサ:《精神感応》を持った人はいるみたいで、こっちの声は聞こえているはずなんですが……