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立ち上がれ、僕らのヒーロー!!

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立ち上がれ、僕らのヒーロー!!

リアクション

「元気に応援ですわ。応援があれば、どんなピンチでも平気ですもの」
 アデリーヌはすっかり慣れた様子で司会者としてさゆみのショーを進める。

 その時、

「……あれは、危ないのう」

 ルファンはこっそり席を立って怪人に近付こうとしている少年を発見した。
 周りは雑魚戦闘員に溢れているのに全く少年は気付いていない。おそらく目当ての怪人しか見えていないのだろう。
「何とかせねば」
 ルファンは『遠当て』で周りの雑魚戦闘員を一掃し、密かに少年を守っていく。
 別の怪人が目に入ったのか少年は方向を反転させた。
 少年の背後に強そうな三つ目の怪人の姿が。

「……あぶねぇ」
 ルファンと同じように観客席を注意していたウォーレンが素早く『風術』で凄まじい風を起こす。少年は飛ばされそうになるのをこらえようと屈み込み、目を閉じた。その頭上を怪人の攻撃が通り過ぎる。
 救援を知らせるため、ルファンは司会を通してヒーロー達に呼びかける。

「危機到来じゃ。三つの目に捕らわれた少年、ヒーローの救援を今すぐにじゃ!!」

 ルファンの言葉を受けていち早く駆けつけたのは、

「そこまでだ、マルドゥバ!!」
「もう、大丈夫だ。レッド、少年は無事だ」
 康之と某だった。

「レッドとブルーが華麗に少年救出だぜ!! 行けーー、怪人を倒せ!!」
 救援に安心しながらも司会を怠らないウォーレン。
 
 怪人はあっという間に消え、二人は少年を席まで送った。
 それから二人は戦いに戻った。

「これで一安心じゃな。ショーが終わるまでこれ以上、何も起こらなければ良いが」
 ルファンは、席に戻った少年を確認し、安心した。
 しかし、これ以上に大変なことがこのあとすぐに起きた。