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リアクション
序章
小さい童が手鞠をついて遊んでいる。
白いおかっぱに白い肌。
赤い唇から、かぞえ唄がこぼれる。
ひとつ
ふたあつ
みっつ
唄は、軍馬の戦慄きによって途切れた。
周囲はたちまち戦ににおいに満ち溢れる。
鞠はころころ坂を転げ、踏み潰された。
――それが戦国。
乱世の代。
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