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リアクション
8. 一日目 撮影セット 午前十一時四十六分
放課後の生物室に忍び込んだ生徒、流ちゃん、透乃ちゃん、真都里ちゃんが、わけありそうな先生、黒崎さんに見つかる場面。
僕が作った小道具で、セットはいかにも生物室っぽくなってる。
「維新。わしは、なぜ、ここにいるのじゃ」
「ここにはきっと天音先生の恥ずかしいビデオがあるから、見つけちゃうよ」
「お、お、あたしは、天音せんせせ
流ちゃんはきょろきょろしてて挙動不審で、透乃ちゃんはすごく堂々としてる。真都里ちゃんは、セリフかんでて、右手と右足が同時に動いてます。
「秘密のビデオ、見つけたよ!」
透乃ちゃんが、全力で、バンザイしてる。
「なんの秘密じゃ」
「ししし、しっ。み、見つかっちゃうう」
「きみたち、なにをしてるのかな?」
黒崎さんが登場。
年齢的には若すぎるけど、貫禄があるから教師役でも、違和感がないね。
「天音せんせせせ
「先生、私たち学園の秘密を見つけちゃったよ。どうしよっかな」
「困るなあ。そんなに僕のことが知りたいの? なんでも知ればいいってものじゃないんだけどね」
!
物が壊れる音。
急激に煙が、生物室に立ち込めた。
まさか、火事?
「維新ちゃん。私は、どうすればいい。次郎ちゃんのために、誰でも殺しちゃうよ」
この声は、透乃ちゃんだ。煙で視界ゼロの中、僕の側にきたらしい。
「僕は、そんなの聞いてないよ」
「私は味方だよ。煙幕ファンデーションを使ったんだ。ビンが割れたのは、きっと行動開始の合図だよね。パートナーの陽子ちゃんも姿を隠して、そこにいる。大丈夫だよ。どうする?」
「僕は、これは、聞かなかったことにするから、なにもしないで」
「えー。つまんないな。殺そうよ」
「お願い」
「ふうん。悪い人がいたら、私、やっちゃうよ」
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