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リア充爆発しろ! ~クリスマス・テロのお知らせ~

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リア充爆発しろ! ~クリスマス・テロのお知らせ~

リアクション

 空京のとある場所。
「葛城さん、【歴戦のダンボール術】で一時撤退かぁ。やっぱり、テロは徒党を組まないと厳しいね」
 双眼鏡で様子を見ていた笠置 生駒(かさぎ・いこま)はため息をつきました。 
 あれほど鍛え上げられた最強のフリー・テロリストですら、一人ではリア充を爆破しつくすことは出来ていないのです。
 だからこそ、仲間が必要だ、と生駒は改めて思いました。そのために、自分たちがなすべきことはすでに決まっています。
 今夜、生駒はフリー・テロリストとして華々しいデビューを飾ろうとしているのでしょうか。吹雪に頼まれて、側面作戦に打って出ることにしたのです。
「この仕事が終われば、葛城さんが教導団の高性能爆薬横流ししてくれるってさ」 
 だから頑張ろう、と生駒は頷きました。
「仕事が成功すれば、吹雪はんが南米産の自称小麦粉くれるってゆーし、頑張らんとなー」
 パートナーのシーニー・ポータートル(しーにー・ぽーたーとる)は、にんまりしながら振り返ります。
「はぁはぁはぁ」
 彼女らの傍で息遣いも荒くスタンバっているのは、とあるイベントを通じてパラ実から連れてきた“クリーチャー”でした。
 これをあのリア充にぶつけるのです。足止めぐらいには役に立ってくれるでしょう。
「部屋の“バケモノ”は、他の連中には気づかれなかったようね」
 生駒は不敵な笑みを浮かべました。
 すでに仕込みは完了しています。後は、どう料理するかだけなのです。
「リア充爆発しろ」
 彼女は姿を消します。



 闇夜を屋根から屋根へ、鮮やかな動きで走る影がありました。隠密に特化して訓練された動きは、忍者そのものです。
「待ってろよ。サンタは必ず行くからな」
 葦原明倫館の紫月 唯斗(しづき・ゆいと)は、空京のアパートで寂しい思いをしているルシア・ミュー・アルテミス(るしあ・みゅーあるてみす)にクリスマスプレゼントを届けるために、遠路はるばるやってきたのでした。
 遅れたのには理由があります。プレゼントを選んでいたのです。
 サンタクロース役を買って出てくれたエンヘドゥ・ニヌア(えんへどぅ・にぬあ)は、もう仕事を終えてしまっていました。先を越されて悔しい気がしますが、よく考えると当然のことなのです。
 彼は、プレゼントはエンヘドゥから預かってきた物を渡すつもりでしたが、本当にそれでいいのでしょうか? それは所詮預かり物です。彼自身が選んで買った物ではないのです。
 ルシアのおとうさんを自負する彼が、これでは少々決まらないのではないでしょうか。ルシアに対して自分の優位性を主張することは難しいです。
 パラミタにサンタクロースは実在しますが、日本ではお父さんがサンタなのです。おとうさんは、自分でプレゼントを買うべきなのです。
 それに気づいた彼は、しまった、と思いました。夜も遅くなってしまい、お店ほとんど全部閉まってるじゃないですか。
(空京にド○キあったっけ?)
 24H営業の雑貨屋の位置をケータイで検索します。ドン○がなければ、あとはコンビニだけです。さて、何を買ってあげるか……。そう言えば……。
 そんな彼を呼びかける人物がいました。
「ゆ・い・と・さま(はあと)」
「……!?」
 振り返った彼の全身に悪寒が走ります。
 そこには、唯斗に一途な思いを寄せる純情な女の子が愛を告げるために待っていたのでした。
 この世のものとは思えないほどのブスでしたが。
 先日、パラ実のイコン格闘大会で唯斗と戦った魔法少女の片割れです。大会で知り合った生駒が連れてきた“クリーチャー”がこいつだったのです。
「プレゼントは、あ・た・し(はあと)」
 ひらひらフリルのドレス姿がいっそう不気味さをかもし出しています。丸々と太っていて、ドレスがぴちぴちです。こんなおぞましい物体が存在してはいけません。
 彼女は、唯斗を押し倒そうと飛び掛ってきます。
「はぁはぁはぁ。ゆいと様萌え〜! 結婚してください!」
「消えろ」
 追い払うために攻撃を加えますが、全然利いていません。
 意に反して、激しい格闘戦になりました。
 こんなところで油を売っている場合ではないのですが。



(百人一首が、ド○キで売っていてよかったですよ)
 そして、唯斗は、プレゼントを手にルシアの部屋へとやってきていました。
 思わぬ時間を取られましたが、ルシアが欲しがっていた百人一首も手に入れ可愛い包装紙でラッピングしてあります。
 彼女は、地球のおもちゃが珍しいらしく、しかもレトロな物を好みます。
 しかし、百人一首を欲しがるとは、ルシアもなかなか洒落ているではありませんか。日本文化の勉強にもなりますし、正月にも一緒に楽しめそうです。
 唯斗は、彼女が近所の小学生たちとメンコで遊んでいるのを知りませんでした。丈夫で強いレアカードとして欲しがっていたのです。地面に力いっぱい叩きつけてボロボロになるまで使うといいです。
「……」
 ルシアの部屋の扉を開けた唯斗は、一瞬反射的に身構えかけました。薄暗い玄関に人影が立っていたのです。
 それは、河原で倒れているところをルシアが助け出した、交通整理人形でした。廃棄されていた粗大ゴミを拾ってきただけ、とも言います。
 唯斗が何度も捨ててくるように言ったのですが、赤い蛍光棒を懸命に振る姿が気に入ったらしく、同居人として住ませているのです。部屋に男を連れ込むなんて、なんとふしだらな娘なのでしょうか。おとうさんは情けないです。
「……」
 足袋と衣で足音と気配を消してこっそり参上! 彼は誰にも気づかれずに侵入に成功したのでした。
 部屋の電気は全て消えていました。唯斗は忍者の夜目で用心しながら周囲を伺います。相変わらず、全然可愛くない部屋です。きれいに掃除はされているのですが、地球の日常品を珍しがって、お宝として溜め込んでいるのです。
 唯斗は、そろりとベッドへ近づきました。ルシアは布団を頭から被ってぐっすりと眠っているようです。
 ベッドの傍らには、プレゼントが山積みにされていました。エンヘドゥたちが持ってきてくれた物のようです。
「……」
 少し、違和感を覚えました。もう一人、ブリュンヒルデ・アイブリンガー(ぶりゅんひるで・あいぶりんがー)が遊びに来ていたようなのですが、どこにいるのでしょうか。
 まあ、モモンガだし一緒に布団に包まっていても目立ちません。
 唯斗は、ルシアの枕元にプレゼントを置きかけて、手を止めます。
「おいおい、侵入者がいるじゃねーですかよ? サンタ……じゃねえな」
 ベッドにいるのがルシア出ないことに気づいた彼は、布団を勢いよく払いのけました。
「ドキドキ」
 待ち構えていたのは、あのパラ実のブスのもう片割れでした。まさに“バケモノ”。唯斗を見ると、気持ち悪くポッと頬を染めます。
「ほぉ……。オメェら、ルシアの部屋で何をしているのか、聞かせてもらいましょうかね?」
 唯斗は、指をぽきぽき鳴らしながら怒りの笑みを浮かべました。
 この女は、先日単なるモブとして登場しただけなのです。ルシアの部屋を知っているはずはありません。誰か、手引きをした人物がいるのは確実でした。
「ああ、良い良い答えなくて。とりあえず、全員ソッコー全殺し決定だから」
 他にも気配を察知して、彼は低い声で淡々と告げます。
「ウキッ!」
 ベランダから、サルが逃げ出そうとしていたところでした。太古の猿人の英霊、ジョージ・ピテクス(じょーじ・ぴてくす)です。ルシアの部屋で細工をしていた首謀者の一人でした。
 とりあえず、ブスは後で焼却処分するとして。
 唯斗は、【鴉】を即座に起動し一瞬でジョージとの間合いをつめます。狭い空間の忍者の動きについてこれるはずはありません。
「キキィッ!」
 ジョージが反撃しようとするより先に。
【氷縛牢獄】でキャッチ&ロック! 磔状態のトコへ正中一閃突きを全撃叩き込んで浮かせてから、両手で掌底を撃ち込み爆炎掌を両手零距離最大出力で発動させる、というコンボ技を食らわせます。
「ウギィギギィ……」
 原形をとどめないほどボコボコになったジョージは、遥か彼方まで吹き飛ばされ、星になりました。
 凄まじい早業です。
 もちろん、ベッドで寝ていたブスもベランダから叩き落しておきます。
「ルシアの寝床を汚しやがって。殺菌消毒が必要ですね」
 言いながらも、唯斗はルシアの姿を探します。ベッドに寝ていないということは、どこにいるのでしょうか。まさか、何者かにさらわれた?
「そこだ!」
 神経を研ぎ澄ましていた彼は、ルシアの香りをかぎつけて、押入れを開けます。
「誰?」
 押入れで寝ていたルシアが、唯斗の気配で目を覚ましました。
 温泉マークのプリントされた浴衣を着たルシアは、ドテラを羽織るともっそりと押入れから出てきます。
 彼女は、あの後、風呂に入って押入れで就寝していたところでした。
「もしかして、サンタさん? またサンタさんが来てくれたの?」
「……」
 唯斗は、暗闇で見事に姿を消していました。ここで名乗り出るほど無粋ではありません。
「わあ! プレゼントだぁ」
 ルシアはベッドの脇においてあるプレゼントを目ざとく見つけ、手に取りました。嬉しそうに抱きしめます。
 さっそく中身を確認し始めました。
「うわぁ、欲しかった百人一首だぁ。サンタさん、ありがとう」
「どうしましたの?」
 人間姿のブリュンヒルデも押入れから出てきます。彼女は大きめのTシャツを身に着けているだけで、パジャマすら着ていません。
 二人して押入れで寝ていたようです。
「青と白のネコ型ロボットの出てくるアニメを見て、押入れで寝るのはやめにしませんこと?」
 あきれた口調のブリュンヒルデに構わず、ルシアは窓から夜空を見上げました。
「来年のクリスマスには、引き出しからネコ型ロボットの出てくる机をお願いしよう!」
 さすがにそれは無理、と唯斗は首を横に振ったのでした。


 
「サルがやられおったか」
 活躍シーンすらなくクリスマスの夜空へと消えていったジョージを見送って、シーニーは含み笑いを漏らしました。生駒もニヤニヤ頷きます。
「だが奴はホモサピエンスに到達できなかった未熟者!!」
 声を合わせて言いました。
「天学の面汚しよ!!」
 とは言うものの。生駒たちもジョージを笑っていられる場合ではありませんでした。
 ここは、ルシアの部屋のお風呂場。
 最初の計画では、部屋に小細工した後脱出する予定だった生駒たちは、ルシアの予想外の抵抗に、逃げ出す機会を失っていたのです。
「まさか、押入れで寝とるとは思わんかったな〜」
 顔面を殴られた痕のあるシーニーは、我慢しきれずに【自称小麦粉】をすーはーやりだします。
「寝ぼけて、デンプシーロール打ってくるなんてさ。寝る直前までボクシング漫画読んでたみたいね」
 う〜ん、どうしようかと生駒は考えます。
 室内にはすでに忍者が張り付いていました。気づかれずに外に出るのは困難なのではないでしょうか。破壊用のアイテムと脱出に適したスキルも保有しているのですが、ルシアが健在なうちは、使わずに取っておきたいものです。
 まだまだ頑張れる。諦めずに遂行の時を待とうか、と思案していた時でした。
「それ以前に、最初から気づかれていないと思っていたのですか?」
「!!」
 風呂場の扉を開けて、唯斗が入って来ました。彼は、プレゼントを彼女の枕元に置くまでは、起こさないように極力行動を制限していたのです。
 気配に殺意は感じられなかったため後ほど始末しようと放置してあっただけで、部屋に入ってきた時から誰かいるのはわかっていたのです。
「あのサルの連れですね。さ〜て、何か言い残しておきたいことはあるかな? ルシアにちょっかい掛ける奴は、例え女でも容赦しないわけですが」
 ルシアに騒ぎを感づかれないよう、彼は声を落として言いました。
 対して、生駒はふっ、と不敵に笑みを浮かべます。
「至近距離で撃ち合いしてみるかい? こっちは、普通にこの部屋吹き飛ばしても平気なんだけど」
 彼女が落ち着いているのは、目の前の忍者を簡単に屠ることの出来る最終兵器を手に入れていたからなのです。
「忍者相手に先制攻撃できると思っているなら、やってみるといいですよ」
 言葉が終わるより先に、唯斗が動いていました。
 同時に、生駒も反撃していました。手にしていた最終兵器を唯斗に投げつけます。
「ふっ」
 それを軽く受け取って、彼は笑います。全然効いていません。
「!!?」
 パラパラパラ……。
 生駒とシーニーが纏っていた衣装は、見事にスパリと切り裂かれ床へ落ちていました。二人の肌が露になります。
 唯斗が、以前の夏のテロでも使った手法でした。女の子は衣装をスパッと切り裂いてやって懲らしめてやるのです。
「いや〜ん」
 シーニーはポッと赤くなります。【自称小麦粉】を堪能しているので、前を隠していません。
「さすがは、ハーレム忍者さんだね。女の子を脱がし慣れてるってわけか」
 生駒は動じることなく言います。
「でもね。残念ながら、あんたもう詰んでるんだよ」
「何を言って」
 唯斗は、事態を把握して硬直します。
 彼が握り締めているのは、生駒が投げつけた白くて柔らかい布きれでした。見て確認するまでもなく、それが何かわかりました。
「ルシアぱんつ。箪笥から盗み出した物じゃない。脱衣カゴに脱ぎ捨ててあったものを、拾っただけだよ。つまり……」
 生駒は真顔でびしりと言いました。
「脱ぎたて。使用済」
「ゴクリ……」
「そう言えば、お風呂に入った後、ぱんつ片付けるの忘れていたわ」
 なんというタイミングでしょうか。
 プレゼントを喜んでいたはずのルシアが、不意に風呂場に入ってくるではありませんか。 
「あれ、おとうさん? 何をしているの、こんなところで」
 唯斗を見つけたルシアが、素朴な口調で聞いてきました。
「や、やあルシア。起きてきたのですか? おとうさんはお仕事があるから、寝ていなさいね。いい子ですからね」
「あっ、それ私のぱんつ。どうしておとうさんが持っているの?」
「脱ぎ捨ててあったから洗濯してあげようと思ってね。ちゃんと片付けておかないとダメですよ」
 唯斗は必死に言いつくろいます。急転直下、自分がとんでもない窮地に立たされたことに驚愕しました。吹き出してくる冷や汗が止まりません。
 ルシアの部屋へ勝手に入ってきて、ルシアの脱ぎたてぱんつを握り締めながら風呂場を覗き込んでいる光景はまずいのではないでしょうか。しかもその視線の先には衣装を切り刻まれた裸の女の子が二人……。はい、詰んでますね。
「どうしましたの?」
 面倒くさいことに、声を聞きつけたブリュンヒルデまでやってきます。
「いや、これは!」
 唯斗は、自分が何も喋ることが出来ないことに愕然としました。
 サンタとしてプレゼントを持ってきたのです。何も悪いことはしていません。しかし、ルシアにそのことを伝えられるでしょうか? 本物のサンタを待っていたルシアに。サンタにプレゼントをもらってあんなに喜んでいたルシアに。
 風呂場を覗き込んだブリュンヒルデは、えっ!? と目を丸くします。
「な、な、何をしているのですか、あなたは? 事と次第によっては許しませんわよ。捕まえて監獄へ送りますわ!」
 ブリュンヒルデは、腰に手を当て睨みつけてきました。人間の姿は久しぶりなので距離感がつかみにくかったのか、ぐいぐい迫ってきます。
「まあ、待て。落ち着いてください」
 とりあえず、ぱんつは無意識に懐にしまいこみ、唯斗は両手を広げてブリュンヒルデを静止します。
「俺は、疚しいことは何もしていません。信じて欲しいですね。そもそも、あの二人が……」
 ん? と唯斗は視線を落としました。
 開いた手が、ほぼゼロ距離まで近づいてきていたブリュンヒルデの胸を触っています。
「ん?」
 とても揉んでますね。
「な、な……!?」
 ブリュンヒルデは、涙目で飛びのきます。両腕で胸を押さえてわなわなと震え始めました。ルシアがじっと見つめています。
「ハーレム忍者さん、逝ったーーー!」「アディオス!」
 生駒とシーニーは合掌しました。逃げるなら今の隙ですが、もう一声付け加えておきます。
「入ってきちゃだめよ、ルシア。ワタシたち唯斗さんと一緒にお風呂に入るんだもの」
 恥らった口調で、生駒は言います。
「ええっ!? そうなの、おとうさん?」
 ルシアは驚いたように後ずさりました。
「こんな賊の言うことを信じてはいけません! いい子ですから、あっちへ行っていなさい!」
「あなたこそ賊ではありませんこと? 怪しいったらないですわ」
 ブリュンヒルデは完全に疑いのまなざしになっていました。
「……おっと、そうでした。忍者会議があるのを忘れてましたよ。そろそろ時間なので行かなければ」
 唯斗はごまかして逃げ切ることにしたようです。
「……」
 生駒とシーニーに表へ出ろ! と目だけで合図します。めっちゃ怒ってます。
「そうなの。おとうさん、いってらっしゃい。会議頑張ってね!」
 こんな深夜に誰が会議するんだ? 疑うこともなくルシアは唯斗たちを見送ります。
「【戦略的撤退】+【歴戦の立ち回り】+【行動予測】+【バーストダッシュ】!」
 表に出るなり、生駒はスキル全開で逃げ出します。
「あと、【弾幕射撃】と【情報霍乱】もおまけや」
 シーニーは唯斗に手を振ります。
「ばいばいやで、忍者のお兄さん! リア充爆発せぇ! いやん、ふひひひひひっ」
【自称小麦粉】を辺りに撒き散らしながら、シーニーも姿を消しました。
 二人とも、裸ですが。
 サイレンの音が鳴り響き、パトカーが生駒とシーニーを追いかけていきます。
「……」
 忍者の忍は忍耐の忍と、怒りをこらえ平静を乱さないのも忍者の役目です。
 唯斗はルシアの視界から離れ、屋根の上で待機することにします。迫り来るであろう、変態どもから守るために。
 そんな彼をじっと見つめていたルシアは、全て知っている顔で優しく微笑んだのでした。
「プレゼントありがとう、おとうさん。大事に使うね。お正月までに全部覚えるから」