空京

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帰ってきた絆

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ろくりんピック開催!?

ろくりんくんこと、キャンディス・ブルーバーグ(きゃんでぃす・ぶるーばーぐ)は、
2024年夏季ろくりんピック開催のため、
地道な活動を続けていた。
幼稚園の運動会であっても
協賛できればろくりんピックと言い張るくらいであった。

言うまでもないことだが、
パートナーの茅ヶ崎 清音(ちがさき・きよね)は、
【シャンバラ宮殿女官】としてシャンバラ宮殿の外に出ないので、今回もお休みである。

早川 あゆみ(はやかわ・あゆみ)は、
そんなキャンディスを出迎える。
「長旅お疲れ様。
本番の前に、ろくりんくんも準備しないとね」
くたびれてよごれたろくりんくんの着ぐるみ。
あゆみは綺麗にしてあげようとしていたのだ。
「そうネ。今日こそろくりんピックのメインイベント!
開幕に向けて、ミーも綺麗にならなくっちゃ……って、アラー!?」

あゆみは笑顔でキャンディスをランドリーで洗い始めた。

「ボクらしがないゆる族稼業〜
汚れてもくたびれても、へこたれな〜い♪」
あゆみのパートナーの鳥っぽいゆる族、メメント モリー(めめんと・もりー)は、
その間に、大工道具で撮影用のセットを作成する。

洗濯されて目を回しているキャンディスの着ぐるみを乾かし、
あゆみはほつれを縫って修復し始めた。
「今日はろくりんくんの晴れ舞台だもの。
皆に最高の姿を見せてあげましょう」

「さすがネ〜。
あゆみ先生はお裁縫もお手の物なのネ」
キャンディスの言葉にあゆみは笑みを浮かべ、肩をたたいた。
「はい、大分綺麗になったわ。いってらっしゃい」
「ろくりんくん、がんばってね。
モニター越しに応援してるから」
モリーも、キャンディスに言葉をかける。

「ありがとう、二人トモ。
これは、歴史に残る競技になると思うワ。
契約者たちとポムクルさんたちの戦い!
ミーの実況で、盛り上げて見せるワヨ!
夏の熱い戦いが今始まるワ!」

キャンディスはマイクを握り締め、セットにスタンバイする。
あゆみとモリーは拍手でキャンディスを送り出した。

「あれ、でも、夏季って、今、何月だっけ?
まあ、いっか」
モリーは細かいことは気にしないことにした。
なにせ、ろくりんくんは、ゆる族のパラミタンドリームの体現者。
賞味期限切れでも不死鳥のごとくよみがえったゆる族の希望の星なのである。

「さあ、ミンナ!
スポーツマンシップにのっとって堂々と戦ってネ!
2024年夏季ろくりんピックの開幕ヨー!」

かくして、ろくりんくんの号令で、
「2024年夏季ろくりんピック」は始まった。